最近、ChatGPTなどのAIの話題がすごいですよね。
ちょっと思うところがあって、今夜、
ChatGPT（無料版）と Copilot に
「簡単な数学の計算」をさせてみました。
その結果、
「ChatGPTって、世間で言うほど頭良くないじゃん」
と感じました 
今夜はその話を書こうと思います。
＊ChatGPT：
有名すぎるので、説明はカットします 
＊Copilot：
Microsoft社製のAI。
（Windows11 に搭載されているベータ版）
僕がこれらのAIに計算させた
「簡単なはずの数学の計算」は
次のような問題でした。
AIに答えてもらいたかった質問：
東京が地球の回転軸を回転するときの
・一秒間に移動（回転）する距離
・一秒間の回転速度
東京が地球の回転軸を回転するときの
イメージは、次のような感じです。
ところがです。
こんな簡単な計算なのに、
ChatGPT も Copilot も
どちらも計算間違いをしたのです。
ChatGPTが行った
具体的な計算の様子
（つまり、僕がChatGPTとチャットをしている様子）
を以下に掲載してみますね。
みなさんもこのチャットを見て、
ChatGPTが、いったいどこで計算間違いをしてるのか？
その間違ってる箇所を見つけてみてください
■前提条件と注意
注意1：
ChatGPT側には、
日本語フォントなどいくつかの問題があるみたいです。
文章をそのままコピペすると文章が変になります。
それを補完するため、僕の方で文章の一部を
日本語らしい文字に書き換えて掲載しています。
あらかじめご了承ください。
注意2：
以下の計算では
「東京が地球の回転軸を一周する距離」
として、
4007.5 km
が値として使われています。
この値も、あらかじめ ChatGPT に問い合わせ
その結果をそのまま信じて計算させています。
つまりこの距離が間違えてれば、
以下の結果も間違えています。
■ChatGPT とのチャットの様子
●あなた（東京スイカツリーのこと）
東京が24時間で地球の回転軸を1周するとき、それは秒速何メートルですか？
●ChatGPT
東京が地球の回転軸を24時間で一周する場合、その速度を求めるためには、東京が地球の回転軸を一周する距離を時間で割り、その結果を秒単位に変換します。
まず、東京が地球の回転軸を一周する距離は 4007.5 km です。
時間を秒に変換するために、24時間を秒に変換します。1時間は3600秒ですから、
24 hours × 3600 seconds/hour = 86,400 seconds
したがって、秒速を求めるために、距離を時間で割ります。
速度 = 4007.5 km ／ 86,400 seconds
この速度をメートルに変換するために、1キロメートルは1000メートルです。
速度 = （4007.5 × 1000）／ 86,400 meters/second
計算を行うと、東京が地球の回転軸を24時間で一周する速度は、秒速おおよそ 0.0463 メートルです。
解説：
ChatGPTは、明らかに間違っています。
どこが間違ってるかわかりますか？
ヒント：
赤道で同様の計算をした場合、
赤道上にある「ある地点」が1秒間に
移動（回転）する距離は秒速460m。
（これは Copilot が計算した結果です。）
しかし今回の対象は、東京。
赤道上の地点ではありません。
いくら赤道と東京が離れてるとはいえ、
東京の移動速度が1秒間に0.0463 メートル
（つまり1秒間に4.6cm）
のわけがないのです。
それでは距離が短すぎるのです。
東京が24時間で地球を一周する速さですよ？
1秒間に4.6cmしか動かないのであれば、
へたすれば、
おばあちゃん
が歩く速度
よりも遅いことになる 
んなわけないだろ
ChatGPTの答えは、明らかに間違っています。
●あなた（東京スイカツリーのこと）
計算が間違っています。それでは東京は1秒間に4.6cmしか移動しないことになります。
●ChatGPT
すみません、計算が誤っていました。修正いたします。
東京が地球の回転軸を24時間で一周する場合、速度を求めるためには、距離を時間で割る必要があります。
東京が地球の回転軸との距離は D ＝ 4007.5 km です。
そして、24時間は秒に換算すると 24 × 60 × 60 = 86,400 秒です。
従って、速度 v は次のように計算されます。
v = D ／時間 = （4007.5 × 1000）／ 86,400 m/s
計算すると、速度はおおよそ 0.0463 m/s になります。これはおおよそ 4.63 cm/s ですね。
解説：
ChatGPTは、また間違えました。
計算のどこが間違ってるかわかりますか？
というか、
ChatGPTは文章表現を変えただけじゃん 
●あなた（東京スイカツリーのこと）
やはり計算がおかしいです。計算が間違えています。
●ChatGPT
申し訳ありません、計算式が正しくなかったようです。速度を正しく計算しましょう。
東京が地球の回転軸を一周する距離は D ＝ 4007.5 km です。
そして、24時間は秒に換算すると 24 × 60 × 60 = 86,400 秒です。
速度 v は距離を時間で割ったものです。
v = D ／ 時間 = （4007.5 × 1000）／ 86,400 m/s
これを計算して、速度を求めます。
解説：
ChatGPTは、とうとう計算結果の「明示」を避けてしまいました。
今回は、なぜか式だけを示しています。
なんで答えを言わなくなったの？
自信がなくなってしまったのでしょうか？
ChatGPTが示した上記の計算は
ただのかけ算と割り算。
小学校低学年の計算なのです。
大人のあなたにはこの式の計算はできますか？
（できないとおかしいど～ ）
実際に計算してみてください。
答えはどうなりましたか？
きちんと単位も含めて答えを出してくださいね。
（実はコレ↑がヒントになっているよ）
（計算タイム）
（計算タイム）
では、答えです。
Windows11の電卓を使って計算したら、
次のような計算結果が出てきました。
その単位は？？
ｍ／ｓ
（メートル／秒）
つまり、電卓で計算した結果は、約46.38・・・
ん？
v = D ／ 時間 = （4007.5 × 1000）／ 86,400 m/s
計算式は同じでございますよ？
ChatGPTの結果となにが違うの？
そうです。
単位に気づけ！って話です
v = D ／ 時間 = （4007.5 × 1000）／ 86,400 m/s
の計算結果は、単位をちゃんと書けば、
約46.38 m/s
なのです。
m/sは、「1秒間に何メートル進むか」という単位です。
したがって答えは、
「東京は、地球の回転軸の周りを
1秒間に約46m移動（回転）する」
ということです。
先ほど、ChatGPTは、まったくおなじ計算式
v = D ／ 時間 = （4007.5 × 1000）／ 86,400 m/s
の計算結果として、次のような答えを出してしまったのです。
●1回目の答え
『計算を行うと、東京が地球の回転軸を24時間で一周する速度は、秒速おおよそ 0.0463 メートルです。』
●2回目の答え
『計算すると、速度はおおよそ 0.0463 m/s になります。これはおおよそ 4.63 cm/s ですね。』
ちなみに、
秒速0.0463 メートル
＝4.63 cm/s
ですけどね。
ChatGPTはどこを間違ったのかというとですね。
ChatGPTは、
単位の扱いを間違えたのです。
計算式でわざわざ単位を「m/s」としてるのに、
なぜかChatGPTは、
計算結果の単位を「mm/s」と勘違いしているのですね。
本来は
約46.38 m/s
（1秒間に46.38 m）
なのに、
ChatGPTは単位を間違って
約46.38 mm/s
として答えを出してしまったのです。
その結果、
約46.38 mm/s
（1秒間に46.38 mm）
「1秒間に46.38 mm」
＝「1秒間に4.63 cm/s」
＝「1秒間に0.0463 メートル」
という誤った答えを出してしまったのです。
ここから僕が推測するのは、
『ChatGPTは単位を理解していない。
ChatGPTは単位の扱いに弱点があるだろう。』
ということです。
論文でも書いて世界に発表しようか？
単位ってメチャクチャ大事ですよ？
数字を扱うときは単位が基本中の基本なんですから。
単位を間違えちゃったら基本から崩れちゃう 
世間では
「ChatGPTはすごい」
とかなんとか言ってます。
だけど、
こういう結果を見てしまうと、
「ほんとかしら？」
って思ってしまう。
ちなみに、
Microsoft の Copilot に
同じ計算をさせたら
どういう結果が出たと思います？？
僕が
「東京が地球の回転軸を一周する距離」
と何度説明しても、
Copilot は、ほぼ必ず
「赤道上で地球の回転軸を一周する距離」
（＝ 4007.5 km）
を答えてしまうのでした。
赤道の話なんて聞いてないよ！
「赤道上で地球の回転軸を一周する距離」
については、
同じことを ChatGPT に聞いても
4007.5 km と答えたので、
この数値自体は間違いではないのでしょうけど
でもCopilot は
計算の元になるはずの
この距離から間違ってしまってるので
ぜんぜん話になりませんでした。
Copilot は単なる「おバカAI」です。
Copilot は全然信用できませんね。
『小学生低学年レベルの
すごく簡単な計算でも、
単位がからむと
話題のChatGPTでさえ、
まともな答えを出すことができない』
ということが、
こんな簡単な実験で明らかになりました。
これがいまのAIの本当の実力なんですよ
みなさんも、
ChatGPTを使うときは、
十分に気をつけてくださいね。
ChatGPTが常に正しい結果を出してるなんて保障は全然ないのだから。
以下余談ですが・・・・・
単位を理解してないのは
べつにAIだけじゃないよ。
人間様も、単位をちゃんと理解してない人がとっても多いのです。
たとえば、
重さを表示するときに平気で
「100KG」
とか書いてあったりするんだもの。
これ正確には、
「100kg」
って記載しなきゃいけないのです。
キログラムの「キロ」は
大文字の「K」じゃなくて
小文字の「k」なのです。
そもそも「k」というのは「キロ」を表し、
「キロ」は「1000」を表すのです。
僕なんかの場合は「K」と書かれると
つい「ケルビン」と読んでしまうんですよね。
だから重さの単位として「K」が使われてると
すごい違和感がある 
Z世代の流行語で「Y2K」があるよね。
これは「1000（年代）」のことを
「K」と表してるって言うんだけど
さっき行った理由で、
本当なら1000は「K」ではなく「k」なんだよね。
それをZ世代くんは誤表記しちゃってるの。
ちなみに、
「mg」や「mm」の「m」は
「ミリ」だよね？
「ミリ」は「1000分の1」を表すのです。
つまり
「mg」は「1000分の1グラム」
「mm」は「1000分の1メートル」
ということなのです。
同じように、
グラムも
大文字の「G」じゃなくて
小文字の「g」なんです。
＊便宜上、
これらをわざわざ大文字で
書いてる業界もあるみたいです。
わかっていて便宜上やってるのなら
それは特殊事情ということなので
仕方がないのですが・・・。＊
長さを表す「メートル」だって同じ。
本来は小文字で「ｍ」なのですが、
なぜか「M」と書いてることがある。
よく見かける。
「M」はコンピュータを扱う人なら
たぶん「メガ」って読んじゃうよね？
「メガ」って「100万」という意味だからね？
「1M」が距離だというのなら、
それは「100万メートル」ということになってしまう。
こういうのツッコみ出すときりがなくなるけど。
でももっとツッコんでみる
ドラマや映画で
『1万ボルトの電流が流れてるからヤバい 
』
とか言うセリフがよくあるよね？
だけど、
ヤバいのは電圧じゃなくて、むしろ電流の大きさなんだよね。
電圧が1万ボルトあったって、
電流が微量なら死なないよ。
ビリッ とくる程度。
「電流」の基本単位は1A（アンペア）だけど
その基本の1Aが流れてたら、もうヤバい 
らしいよ。
（高い確率で心室細動を起こすという）
ドラマや映画のセリフって、
とっても「もっともらしい」けど
間違ってることって結構あるし。
小道具だってそうだよ
SF映画の中で、
敵を解析したりするときに、
マシンにすごい詳しそうな人が、
こんな感じのものを見て
『敵の艦隊が現れました！！』
みたいなトンチンカンなことをいうの
上のような小道具の映像が
ドラマや映画には
かなりよく出てくるんだけど、
この画像に映ってる波形は「正弦波」と言って、
理系だけでなく文系の皆さんもよく知っている、
あの
SinX
SinΘ
の波形なんですよ
中学校で習ったでしょ？？？
こんな波形を見て、
『敵の艦隊が現れました！！』
って言われても・・・アホか
でも、違和感なく
そのセリフに騙されちゃってる人が
なんと多いことか
だけどほんと多いの、そういうおかしな描写や演出が。
話がどんどん横道にそれたけど、
「単位とか、正弦波とか、
中学校で習った数学の基本的なことは
もう一度ちゃんと思い出した方が良い」
って話です。
そうじゃないとね。
頭が良い人に、
ダマされやすくなるからです。
現にドラマや映画でダマされてるでしょ？
まだあるよ
「金の○○が入ってるから健康に良い」とか、
アホか？
金は純粋であればあるほど、
化学的に安定で、
つまり純粋な金は
化学反応を起こさないので、
毒にも薬にもならないのです。
オーディオ配線などで金メッキしてあるよね？
あれは金が化学反応を起こさないからです！
化学反応を起こさないということは、
つまり、金が空気中の酸素と結びつかない、
つまり、酸化しない
つまり、サビないということなのです！
（サビる＝酸化する＝酸素と結びつく、ということです）
サビないから電流がきちんと流れて、その結果として良い音が出る、という仕組みなのです。
だから日本酒に金粉が混ざってたり、
料理に金粉がかかってても、
まぁ問題ないわけです 
（僕は気持ち悪くて絶対金入りなんて
飲んだり食べたりしないけど ）
もし「金（きん）」を口に入れて
なにかが実際に起こった、というのなら、
それはね？
金に混ざってる不純物が
何か化学変化を起こしただけなのです。
不純物＝ゴミ
ですから
つまり、金に混ざったゴミの影響で
体になんか影響があっただけであって
金の効能ではないのですよ。
そんなの気持ち悪いでしょう？
日本酒や料理に入ってる金箔なんて
純度が高いわけがないので、
不純物がバンバン入ってるわけですよ
だからさっき僕は
「気持ち悪いから僕は金なんか食べない」
と書いたのです
料理に金箔を入れるのは、
「金箔が入ってると高級そうなイメージがある」
という、
情弱な人の勝手な思い込みにつけ込んで、
値段をつり上げたり、
料理のハクを上げたりしたいだけなんです。
ダマしてるのです。
だから、
ダマされないようにしましょう。
そういう意味でも、
義務教育って、思っているよりも大事なんですよ。
ではでは。
