たまには恋バナでもしてみるかということで、僕の恋愛観をちょっとお話ししたいと思います。
がんと恋愛、あまりないと思われるテーマでお話しします。
■がん患者は恋愛はできるのか?
『がん患者って、恋愛ってできるのだろうか?』
そんなことを考えたことがあります。
恋愛を、DNA、つまり生物レベルで考えた場合、「メスはできるだけ強いDNAを子孫として残すため、強いオスを選択する。」といいます。
それが本当なら、「僕はがんです。」とオープンに宣言してる僕のようなオスは、生物的にはメスに相手にされない、一番遠い立場になるんじゃないかと考えられます。
それでなくても普段からモテない僕ですので、生物的にダメとなれば、余計にモテなくなることは必然なのではないかと。
女性の皆さんは、女性というご自身の立場で考えた時、そのあたり、どう考えるんでしょうね。
経済力のある男がモテると聞きますが、それもやっぱり「オスとして強いから」に他ならないと思うし。
まぁ、僕は男だからその辺はわからないです。想像もできない。
こちらから好きになることはできます。
でも、相手が好きになってくれるかどうかは別の話。
がんになった人って、果たして恋愛が成り立つのかどうか。
なんかそんなことを、考えたりしました。
■がんであることを隠すべきか、隠さぬべきか
では、がんだということを隠すべきなのか?
僕はそうは思わなくて、とにかく僕ががんだということを、僕を知る人にはできれば知っててもらいたいと思うタイプです。
つまり、がんに対してオープンなタイプ。
友人、知人などは、いろいろなスパンで会うわけです。
スパンというのは、1週間に1回会う人もいれば、1年に1回しか会わない人もいるという、その「期間の幅」という意味。
スパンの長い人ほど、当然、縁が薄くなっているわけですが、そういう縁が薄い人でも、僕は大切にしたいと思っています。
ある日僕ががんでこの世から居なくなったら、彼ら/彼女らには、もう連絡はできなくなります。
相手が霊感少女だったりすれば、僕が死んでも霊感で話ができるかもしれないけど(笑)。
いや、霊感を持ってる相手がイタコのおばぁちゃんだったらちょっと微妙かなぁ。
1年に1度しか連絡を取り合わないような仲だったら、僕はいつの間にか死んでいる可能性の方が高いわけですね。
その場合、もしかしたら、いつか、
「あいつ、連絡くれなくなったな。
もう俺との友情はやめたのかな?」
と思われてしまうかもしれません。
僕は、人との関わりがそういう尻切れトンボみたいになるのがいやなのです。
なかなか会えない人にも、例えば年賀状などででも「がんになりました」という連絡をしておけば、いつか僕から連絡がなくなった時、
「あいつ、死んじまったのかな。」
と、理解してくれるだろうと思うんです。
(まぁ、「年賀状だと縁起が悪い」と思う人もいるかもしれませんけど。)
相手が僕の病気を知っていれば、少なくとも「関係するのをやめたのか」みたいな誤解は起きないと思うのです。
僕はそれだけで良い。
まぁこの辺は、人それぞれの考え方があるので、「私は絶対がんであることを隠したい」という人もいると思うし、それはその人の希望に添うことをすれば良いと思います。
正解はないと思います。
ただ、これって特に考えてたのは、がん告知をされた頃が一番強かったです。
僕は無知でしたから、「がん=死ぬ」という単純なイメージを持ってましたので、それが人間関係に直結したというか、「ああ、このままでは死ねない」なんて考えてたわけです。
結局、がん告知からすでに2年経ちましたけどね。
食事も酒も一切医者から指示など出ておらず、普通の生活を続けられています。
がんの定期検査も、とうとう1年に1回のペースまで延びました。
ほんとにそれで大丈夫なのか?と、疑心暗鬼になってますが。
がん告知を受けた時のあの思いは、いったい何だったのかと、今になると思います。
とにかく僕自身は、がんを隠すことはないと思います。
■恋愛って、出会いだと思う
横道にそれまくりましたが、恋愛の話に戻したいと思います。
僕は恋愛は「出会い」だと思っています。
どんなにモテてる人でも、すり寄ってくる人をその人が好きにならなければ、本当の恋愛って成立しないと思います。
それに対して、普段から全然モテない人でも、出会いがあれば、お互いビビッと感じるものがあれば、恋愛に発展することはよくあることです。
「何でこんな不細工な男に、こんなきれいな彼女がいるんだ」
みたいなことって、街でも結構見かけますよね?
その逆、
「なんでこんなブスな女に、こんなイケメンな彼氏がいるんだ」
なんてこともあると思います。
まさにこれって、出会いなんだと思います。
美人女優が、ロケバスの運転手を好きになりましたよね。
それも同じだと思う。
やっぱり恋愛って、出会いが大事なんだと思います。
「私は人を好きになったことがない」という人がたまにいます。
それは、まだその時点で、燃えるような恋を感じる人に出会えていないだけなんじゃないかと、僕は思います。
そう考えると、「がん患者だってもしかしたら、奇跡の出会いさえあれば、恋愛はできるのかもしれない」と、多少の希望はわいてきます。
希望は持っておいた方が良いです。
僕はすっかりおじさんですけど、でも恋愛はしたいですね。
奇跡の出会い、ないですかね(笑)。