ようすこのスコスコ日記-IMG_8798.jpg

僕は皆のこと、ちゃんと見ていた。



僕はちゃんと見ていたんだ。




結婚式で、高校の同級生達に会った。


会った。けど、当時ちゃんと話をしたことがある人は、ほんの数人だった。

でも、すんなり話ができた。不思議だ。



皆は、僕のことをちゃんと覚えていてくれたんだろうか。

名前だけの記憶じゃなく。僕という存在の記憶を。


クラスの端で、目立たずに空想に耽っていた僕を、皆は覚えてくれていただろうか。


僕という存在を、視界に入れていた人はいただろうか。


僕のことを、ちゃんと見てくれてた人はいただろうか。




僕は、皆のことをちゃんと見ていた。




二次会のビンゴの司会をした陣外君(仮名)。

野球部で、体が大きくて、強そうだった。

でも知っていたよ。
絵が上手くて、見た目よりきっと、すごく繊細なんだろうなって。



竹永(仮名)。
かっこいいのに、女子と話すとこ見たことない。
恥ずかしかったんだな。俺と一緒だ。



海原さん(仮名)。
天パーで、一回ストレートパーマをかけてからは天パーじゃなくなってた。
でももう一回髪切ったら天パーに戻ってたよね。



右伯さん(仮名)。
前髪を斜めにカットしてた。



竹尾さん(仮名)。
文化祭でやってた、オリジナルの歌。すごくいいと思った。



僕は、クラスの端で、一人一人に注目してた。

皆、すごく輝いてた。



皆は僕のことを見てなかったろうけど、僕はちゃんと皆を見ていたよ。


それだけを伝えたかったのだ。