人を励ますって、なんて難しいのだろう。
励ましているうちに、相手を安心させるための嘘をついてしまっていることに気付く。
結局は、優しい言葉には何の力もないのだ。
土曜日の話。
後輩の竹尾君が、仕事で大きなミスをした。
竹尾君は、今年からようやく一人の営業として歩み始めた。
一人で歩むというのは、誇らしいと同時に責任がまとわりつく。
自分の下した決断。自分のとった行動。自分でどうにかしなくちゃいけない。
色々なことを、瞬間に決断して、前へ前へ進まなくちゃならない。
やっと、そういうことに気付いたのか、彼は今回のミスで、打ちのめされていた。
自分は会社に必要ないのではないか?
などという、軽い欝症状になっていた。
その夜。
御塩さんと、もう一人の先輩と3人で、竹尾君を励ます会を開いた。
とにかく、褒める。
誉めて誉めて誉めまくる。
そういう会。
竹尾「僕、営業やめた方がいいですよね。。」
3人「そんなことねぇよ!お前は最高だって!」
竹尾「もういやだ。」
3人「元気出せって!」
竹尾「僕なんか必要ではないんですよ」
3人「そんなことないって!」
全部嘘だ。
適当なことを言って、相手を安心させようとしただけ。
本当は甘ったれてんじゃないよとか思った。
もっともっとキツいこと、この先いっぱいある。
今回のミスだって、本当に些細な問題で、まだまだ躓いた内にも入らないよ。
笑い飛ばしてみろっ!
と、偉そうなことを思った。
僕は、本当に心がビールのように冷えた男だ。
