こんにちは。
お盆休みはほとんど漫画喫茶で過ごしたようすこです。
ある行動をする上で決定権を持つのは、自分の好き嫌いと、世間の好き嫌いだと思う。
その二つを天秤にかけて、行動を決定してるように思う。
好きだから焼肉を食べる。でも1人で焼肉屋で食べるのは周りから「寂しい奴」と思われるから食べない。
本当はどうでもいいけど、流行ってるからこの音楽を聴く。
とか、そんな感じで僕は日々行動してる。
最近思ったのは、こういう行動は、物事の色んな可能性を奪ってしまっているのでは?ということだ。
自分でも予想だにしない行動をすることで、予想もしない発見とか、予想もしないようなことが起きて、人生を起伏に富んだ素晴らしいものにすることができるのでは?と思い始めてきた。
何故そんなことを思ったのか?
こんなことがあったからだ。
お盆休み。
三日間のお休みをもらい、実家には帰らず、東京で一人寂しく過ごした。
何故一人で寂しく過ごしたのか?
友達がいないからだ。
髪の毛が伸びていたので、切ろうと思い、街へ。
まだまだ東京に来て3ヶ月ほどのため、当然行きつけの店などない。
色々歩き回ったけど、沢山ありすぎて迷ってしまう。
ラチがあかないので、
「次に目に入った店に絶対に入る」
という、ルールを作った。
そう、自分ルールである。
自分ルール。
別にやってもやんなくても誰かに誉められることも咎められることもない、自分自身にルールという試練を課し、成し遂げるというドMの不思議な習性である。
自分ルールを設定し、歩くこと数分。
僕の目の前に現れたのは、床屋さんだった。
僕は、これでも中学校三年生から美容院デビューしたクチである。
別に床屋を侮辱するわけではないが、美容院に行く自分は何だか少し高貴な存在なように感じたりしていた。
そんな僕は、目の前に現れた床屋さんに対し、自分ルールを無視して、通り過ぎようとした。
「見なかったこと」にしようとしたのである。
でもやっぱり自分ルールを破れない僕は、その床屋さんへ。
カランコロカラ~ン
客は一人もいない。
店には店主のオヤジ一人。
すぐに散髪は開始された。
オーダーは、これといってなかったが、なんとなくパーマあてたかったので、「横を短くしてパーマかけてください」と言った。
その後、なんか細かいことを色々聞かれたが、「お任せします」とほとんどを任せた。
まず、いきなりパーマの液をぶっかけられ、土星の輪のような装置で温められた。僕の頭を中心に、土星の輪はクルクルと回った。
次にコテみたいなやつで丹念に髪をクリクリに巻き上げられた。
そして気付いた時には、僕の頭はとんでもないことになってしまっていた。
なんと、パンチパーマみたいになっていたのである。
予想もしない展開に、ただ状況を傍観することしかできなかった。
が、シャンプーで洗い流してもらったらパンチパーマではなくなっていた。あーよかった。
その後、なんか色々手を加えられ、最終的にはオールバックみたいにされ、前髪だけピロッと少し下ろされ、ビーバップハイスクールみたいになった。
悲惨な結果にベソかきそうになったが、悪いことばかりではない。
その床屋は地域に深く根ざし、沢山のネットワークを持っていた。
経済や社会情勢とかに一番精通しているのはスナックのママだとか言うように、床屋のオヤジは色んな情報を色んな人から仕入れているのだ。
「自炊なんかできないし、しようとも思わない。」
と言うと、
「すずらん通りの定食屋はとぽっぽの主人はうちの常連でぃ。話しといてやるから今度行ったらおかずをサービスしてもらいな。いいヤローだから悪いようにはしねーよ。」
という、提案をくれた。
「うちの実家は農家で土地は沢山あるんですけど、相続の時に税金沢山かかるらしいんすよねぇ」
と、なんでそんな話になったか分からんような話になり、
「てやんでぇ、土地は必ず農地にしとくこった。農地は税率が低いんでぃ!」
と諭された。
他にも、「男は人生で必ず出会うべき3人の人間がいる。そいつぁ弁護士、医者、税理士でぃ。今後この3人と知り合うことがあったらぜってぇに大事にしなきゃなんねぇ。お前さんをきっと助けてくれるからな。」とか、「日本酒にはライムを入れて飲んでみな。てやんでぇばーろー。」とか、好き勝手諭された。
ふと店の外を見ると、内田裕也がウロウロしていた。
ヨボヨボのジジイだった。
頭は光GENJIみたいになったが、なんか普通の美容院で若いお姉さんとどうでもいい話をするよりディープな時間を過ごすことができた。
若いお姉さんと話すのも嫌いではないが。(むしろ好き)
普段なら絶対に選ばない選択肢を敢えて選ぶと、普段できない体験ができるのだなぁと思った。
やっぱ男は美容院になんて行かずに、黙って床屋へ行くべきだ。
