こんにちわ。
最近、脱糞する度に血便が出るようすこです。
宣言どおり一発で人形を取ることが出来た嬉しさと、本当に宣言どおりに取れちゃったという驚きとがぶつかり合って、わけがわかんない状態になってしまった僕は、お田鶴さんと一緒にスケート場を後にした。
「ありがとう。大事にするね。」
そういいながらお田鶴さんは、肩に掛けていたバッグにキノコの人形をぶら下げたり、すぐ外して手にとって眺めたりしてくれた。
その様子を見た僕は、そのまま千の風になって万の風になりそうだった。
もう時間は夜ご飯の時間だった。
僕達は、すぐ近くにあったリンガーハットでちゃんぽんを食った。
食事中、お田鶴さんはキノコの人形をテーブルに乗せて、嬉しそうに眺めてくれていた。
僕は「本当に取れてよかったなぁ」と思い、頭の中がちゃんぽんになってしまいそうになった。
「似てるね」
突然、お田鶴さんがそう言った。
「この人形、ようすこ君に似てるね」
「…へ?」
突然キノコに似ていると言われ、少しびっくりした。体の一部にキノコに似た場所は一応あるが…と思った。
「に、似てないやん」
と笑いながら言ったら、
「ううん。似てる。」
と言って、お田鶴さんはニコニコしながら人形を眺めていた。
「そうかなぁ」
と言って、僕は不機嫌そうな顔をしたけど、本当はお田鶴さんのニコニコ顔を見て、「似ててもいいや!」と思った。
それから二人で博多駅へ行き、最後に一緒にお土産を選んであげた。
夜も更けて、僕は社宅までお田鶴さんを見送ってあげた。
「さよならを言わなきゃ」
そう思うと、気持ちがどんどんと落ち込んでいくのを感じた。
「最後に、ちゃんと好きだと伝えなければ…」
いよいよ社宅に到着してしまった。
「今日はありがとう」
お田鶴さんが言った。
「うん。僕の方こそ、ありがとう」
会話が全然繋がらない。
ちゃんと気持ちを伝えなければ…
僕は体中の血液の循環を一瞬だけストップさせ、再び流れ出す瞬間に、言った。
「しゃ、社外研修の時から!ずっ、ずっと!好きだったから!」
時間が止まったように感じた。
お田鶴さんは、小さく「ウソ」と泣きそうな声で言った。
見ると目に涙が沢山たまって、キラキラしていた。
僕は続けた。
「付き合ってほしいとは言わない。東京と福岡だし。だけど、そういうものではない別のもので、強く繋がっていたい」
「うん」
お田鶴さんは言った。
僕は、お田鶴さんの気持ちを聞くことは出来なかった。
最後に、僕は卓球の罰ゲームを思い出した。
「罰ゲームが残っていた」
僕は言った。
「どうしようか」
と、お田鶴さん。
僕は自分のキモさに嫌気がさしながらも、どうしてもやってほしかったから、言った。
「は…」
「ハグしてほしい」
「欧米か!」と、お田鶴さんは笑って突っ込んだ。
でもその後、ゆっくり近づいてきてくれて、僕の背中に手を回してくれた。
そして、僕の胸の辺りに顔をギュッと当てて、力一杯に僕に抱きついてくれた。
僕もゆっくりお田鶴さんの背中に手を回してみた。
柔らかい感触が、手のひらに伝わってきた。
髪の毛からシャンプーのいい匂いがして、背中にはブラジャーのホックの感触がした。
「僕の汗の匂いが、匂ってはいないだろうか」
そんなことを思いながら、シャンプーの匂いをかいでた。
「東京行くから」
ハグが終わって、最後に僕は言った。
「…来て」
お田鶴さんが呟いた。
「え?」
「来て、来て、来て、今すぐ来て」
僕が聞き返すと、お田鶴さんは何回も東京に来てと涙声で連呼してた。
「…」
さっき東京に行くよと行っておきながら、今すぐ来てと言われたら、僕は何も言えなかった。
そうして僕とお田鶴さんの、最後の一日が終了したのだった。
続く
