こんにちわ。
友達の家のこたつの布団で手を拭くようすこです。
お菓子とか食った後とかに、ね。
デート二日目。その日はお田鶴さんが福岡に滞在する最後の日。
約束は10時半だったけど、前日深夜3時まで歩き回って話しまくったからやっぱり僕は起きられなかった。電話したら、お田鶴さんも起きれなかったみたい。
今日は一日中お田鶴さんと過ごせるんだと思ったら、心臓の鼓動が耳に届いてくるぐらいドキドキして、ワクワクして、ムラムラきた。
お田鶴さんの部屋に着いて、玄関のピンポンをピンポンしたら、お田鶴さんが出てきた。
あと一人残っていた同期の子は、遊びに出ていったらしく居なかった。
まず、僕達は近くの空き地へ行った。
そしてそこで、「凧揚げ」をした。
お田鶴さんは、東京から何故か凧を持ってきてて、ずっとやりたかったけどやる機会がなかったそうだ。
僕は、凧揚げをやりたがる女の子を初めてみた。
女の子っていう生き物は、男と出掛けるならば、買い物へ行きたがり、隙あらば何かしらのプレゼントをねだり、高い食事を食べたがり、奢らせたがる自由気ままの猫みたいなもんだと思っていた。
そこには、凧の糸を引きながら、楽しそうに走り回るお田鶴さんがいた。
僕は「こんな女の子がこの世にいたんだな」と思った。
凧はなかなか上手く上がらなかった。
上がったかと思うと、フラフラとバランスを崩してしまい、落ちた。
僕達はなかなか上手く行かない凧揚げを一旦やめて、キャッチボールをした。
しばらくキャッチボールをやって、時計を見たらもうすぐ12時を回ろうとしてた。
最後に僕達は一回だけ凧をあげて、一回お田鶴さんの家に戻ろうかということになった。
「最後にこの凧があがらなかったら、僕とお田鶴さんの関係はうまくいかないだろう」
何故かそんな脈絡のない考えが、自然と浮かんできた。
自然と、凧を持つ手に力が入っていた。
僕は走った。
そして心で叫んだ。雄叫んだ。
「上がれ!」
「上がれ!」
「落ちるな上がれ!」
僕はどんどんと巻かれている糸を緩めた。糸はぐんぐんと伸びてった。
「凧は?凧はどうなった?」
気が付くと、凧はもう空の高い所にあった。
「すごいすごーい!」
はしゃぐお田鶴さん。
凧は風の流れが安定した空の高い位置に達したらしく、ゆらゆらと気持ち良く泳いでた。
100mある糸を全部伸ばしていたから、凧は100m上空にあった。
「すごいねぇ」
凧の操縦を交替したりしながら、お田鶴さんが言った。
僕は、今日がずっと終わらなければいいのにと思った。
続く
