こんにちわ。
最近よく、沖縄の方ですか?と聞かれるようすこです。
あれは4月18日の金曜日のことでした。
その日は、お田鶴さん達との研修の最終日。会社が終わった後には先輩達との飲み会があった。
その日までの間に、僕はお田鶴さんとデートすることはおろか、仲良くはなっていたものの、そこまで親密な関係になるまでも至っていなかった。
本当にどうしようもねぇ男だ、僕は。
先輩達との飲み会は、翌日の明け方まで続いた。
お田鶴さん以外のお田鶴さんの会社の同期は、その日に福岡を立つ子もいたため全員一次会で帰ったけど、お田鶴さんだけは福岡での残り少ない時間を楽しみたいってことで、明け方まで飲み会に参加していた。
僕はといえば、その会が終わるまでの間に、「お田鶴さんが福岡に滞在する残り2日は僕とデートしておくれ」という約束をお田鶴さんと取り付けようと構えているんだけど、なかなか言いだせず、ズルズルと明け方まで飲み会に参加してた。
「断られたらどうしよう」とか「お田鶴さんは優しいから、断る理由を考えさせるのも悪いよな」とか、わけわかんないことばっかり頭の中でグルグルと渦巻いて、結局、お田鶴さんに何も言えないまま、飲み会は終了した。
別に今直接、言葉で約束を交わさなくったって、近代兵器の携帯メールというものがあるではないか。今日は諦めて、家に帰って改めてメールで紳士的にお誘いすればええじゃないか。
今思うとそれもありだったのかなぁと思うのだけど、あの時の僕は、なぜか直接お田鶴さんと話して、直接デートのお誘いをしなければ全ては海のもずくになってしまうと思っていた。
会が終わったのは、まだ太陽の昇りきらない明け方だった。電車の始発も出てなかった。
お田鶴さんは「あたしは歩いて帰るよ」と言った。
お田鶴さんの住んでる社宅までは、電車で4駅くらいあった。
でもお田鶴さんは、それくらいの距離は平気で歩いちゃう子だった。僕は女の子という生き物は歩くのが大嫌いな生き物だと思っていたから、そんなお田鶴さんが好きだと思った。
僕はチャンスだと思い、お田鶴さんの為にタクシーをつかまえることをやめて、一緒に歩いて帰ることにした。
一緒に帰る間、デートの約束取り付けてやるもんね、ウッシッシ。てなことを思っていたのである。
一緒に歩いて帰る中、僕らの会話は全く以て盛り上がらなかった。本当にどうしようもないくらいに。
結局、彼女の家の前に着いても、まだ僕はデートに誘えないでいた。
もー何やってんだ僕の馬鹿あほ!
さよならの雰囲気になって、「あぁ、駄目だった、誘えなかった」と思った。
するとお田鶴さんが言った。
「途中まで送るよ」
僕は、少しだけ延びたお別れの時に全てを賭けて、精一杯声を振り絞って、あの一言を告げた。
「き、き、きょ、今日と明日も、あ、会ってほし℃§♂※フン」
果たして、ちゃんと僕の言葉は伝わったのか。よくわからなかった。
もう一回、改めて同じことを言おうかと思った、その時。
「うん。今日と明日、一緒に遊ぼう。」
お田鶴さんは、ニッコリ笑っておられた。
明け方の太陽はいつのまにか、もう高い所に昇っていた。
続く
