ごぶさたしています。長い間更新を休んでいました。
もともと自分のブログをもっていて、こちらには転載をしていたのですが、このところ多忙で。
近々、自分のブログで綴ってきたものも順次転載し、再開したいと思います。
私のブログhttp://yousei-ide.com/blog/、引き続きよろしくお願いいたします。

きのうの本会議。


補正予算案の採決前に各党の、賛成・反対討論があったが、一番良かったのは、みんなの党、兵庫1区の井坂信彦さんだった。 「初めてにしてはとてもよかったんじゃない?」という声が議場の後ろ、他の党から上がっていたが、新人とか関係なく、登壇した6人の中で一番良かった。


自民党と公明党が圧倒多数の中、反対討論にはヤジが多いが、井坂さんの演説はみんな静かにきいていた。いや、聞き入っていた。ヤジはほとんどなかった。 井坂さんの演説は、反対討論なのに極めて穏やかで、映像で観るとおとなしすぎる感じがするが、派手な身振り手振り、大声のパフォーマンスとは一線を画している。


各党とも、きのうの討論は党を代表した演説なので、党の主張にそった内容になるが、他の党はおそらく、ライターと読み手が別で、聞き飽きたフレーズが多かった。しかし井坂さんは、党の主張を、自分の言葉で大胆に書き換えていた点で抜きん出ていた。


私は、本会議前の予算委員会で、各党の討論と採決をみた。また、予算委では党を代表して発言もした。私も自分の言葉を入れた。でも井坂さんの演説のほうがはるかに大胆だった。だからなおさらすごみを感じた。もっともっと頑張らないといけない。


ちなみに井坂さんは約1年前の党大会で、「政治をあきらめないでください」の名演説を行い、その後、みんなの党の多くの人がこのフレーズを全国各地の街頭で使ったが、発信源は井坂さんだったと私はいまも思っている。本会議の採決結果は事前に見えているので、演説で採決がひっくり返ることはないが、政治をあきらめずに最善を尽くそうとしている人が、井坂さんそのものなのだ。



(写真は井坂信彦さん 衆議院TVより引用)


井坂さんの演説はこちら、衆議院TVからごらんください。 http://www.shugiintv.go.jp/jp/index.php?ex=VL&deli_id=42411&media_type=wb


(2月12日NHKより)


 


NHKにいた時に、アナウンサーが読むニュースや、番組ナレーションの原稿を作るのが、私(記者)の仕事だった。現場に行って取材をして、原稿書いて、それにデスクの直しが入ったり、カメラマンが撮影した映像にあうような流れに作りかえたり、映像編集マンの意見をきいて修正したりと、ニュースが大きければ大きいほど、多くの人のチェックが入る。


 


予算を議会でチェックするのも似たところがあるなと、国会にいて思う。NHKの目的は、視聴者に有益な情報を提供すること。そのために多くの人の目が入る。予算は、私たちの生活、社会が少しでも良くなるために、多くの議員や政党、その議論を見守るマスコミの目が入るということだろう。



NHKにいた時も今も、本当に、目的に近づいているのだろうかと考えることが多い。国会の予算審議の場合、そもそも、予算と関係のない時事問題に審議時間が割かれることが多い。また、良い質問をする議員がいて、政府側が「前向きに検討します」と、改善に期待のもてる答弁があっても、「こうしました」という反応が返ってこないし、再度それを追求する場面もあまりみない。また、多くの場合、官僚答弁を突き崩すことに議員が苦労している。もちろんそれは議員の力不足もある。国会にとどまらず、都道府県や市町村議会でも、予算案が修正されることは少ないし、否決されたことは聞いたことがない。予算通過が滞り始めると「危機だ危機だ」という具合になっていく。


 


NHKにいた時はどうだったかというと、ニュースは厳しいぐらいのチェックでどんどん直されていく。良く言えば改善だし、悪く言えば「NHKらしく」なっていく。ニュースの場合、情報は現場にあり、取材するのは記者だ。記者が主観的になりすぎて、客観的な視点でニュースが改善されることもある。しかし、ときには客観化、一般化されすぎてしまって、現場の声やニュースの大事なところが消えてしまうこともある。現場に出た記者の声と、それをチェックする多くの目が上手く機能すると、良いニュースや番組ができることはいうまでもない。


 


さて、予算はどうなのか、予算編成の過程で、当然政府は、官庁は全国津々浦々の声を集めているだろう。行政の継続性という点から譲れないことも多いだろう。しかし、国会で予算審議にのぞむ議員もまた、多くの人の声をきいてきている。国会で議論になったことがどうやったら反映されるのだろうか。議員が、質問を言うだけ言ったら満足してしまい、政府側も、質問さえしのげばいいと思っていないか。そんなことを考えながら、詰めを迎えている補正予算審議に参加している。


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