街頭に立っていると、普段考えていても言葉になるところまでいかないような思いが、言葉としてフッと出ることがある。ここ2、3日、街頭で言葉になった思いがある。


「3年間の反省をいかさないといけない」


早い話が、「選挙の時に言っていたことと、後になってやることが違った」ということを反省し、政党、政治家が本来の姿、つまり、有言実行に立ち返らないといけない。


大事なことは、この反省は民主党だけがしていては意味が無いということだ。政権に返り咲いた自民党、そして私のみんなの党など野党も、全ての政党が、この3年間の反省をいかさなければ、政治は前に進まない。「天下りを根絶する」と、どの政党も言っているのになぜ天下りはなくならないのか。「インターネット選挙が必要だ」とみんなが言ってきたのにどうしてここまで遅れてきたのか。


政治家になってからといって、また、政権を取ったからといって、「様々な議論がある」「そう簡単な問題じゃないんだ」というのはもう通用しない。


民主党政権の失敗によって政治不信は本当に強まったが、一方で、「できもしない約束ならはじめからしなくていい」と、堅実な政治を求める声も確かなものとなりつつある。


だからこそ、言ったことを形にできるよう、どんなに困難があろうとも、道のりは遠かろうと、一歩一歩、歩くことをやめたり、歩く道の方向を変えたりしてはいけない。


 


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1月29日、東大野球部のグランドで、桑田真澄さんに会った。桑田さんは今年から東大野球部の特別コーチをしている。


 


桑田さんは私にとって特別な存在だ。私の好きな言葉に「試練に挑むことで、道は拓ける」という言葉があるが、桑田さんの著書に出てくる言葉だ。


右ひじにメスを入れたあとに見事な復活をした。


プロ野球の世界に入り、様々な挫折や批判を乗り越えて大エースとなった。


メジャーリーグへの挑戦。


そして、遡れば高校時代から、同級の清原選手のような、大きな体の選手に負けまいと小さな体ながら努力を重ねてきた。


すべてが、野球に打ち込んできた私の憧れであり、目標だった。


 


私は高校3年生の時に桑田さんに一度会っている。その年の確か5月に、桑田さんはダイビングキャッチで右ひじを強打し、後に手術をすることになるが、会ったのは6月だったと思う。肘痛の原因が分からず、都内の病院に精密検査にきていた。そのとき同じ病院に居合わせた私は、桑田さんのサインを、自分の分と仲間の分と数枚書いていただき、猛ダッシュで部活にいったことを覚えている。今も大切な宝物だ。桑田さんにそのことを話したら、覚えているはずもなかったが、嬉しそうにきいてくれた。



 



練習をみていても、桑田さんは選手にやさしく話しかける。選手の話を聞こうとする。選手の話をしっかり聞いた上で、自分の考えを静かに話す。選手は見事に惹き込まれていた。


東大にはまじめな選手が多い。反復練習は厭わない。だからトレーニングなどは成果が出る。身長は他の大学のエリートに及ばないが、線の太さは他の大学にも負けていない。ただ、いかんともし難いことが1つある。それは他の大学のレベルの高い野球を、日々の練習で体験できないことだ。そんな話を桑田さんとしていたら、桑田さんは「紅白戦でボクも投げようかな。ボクの球を打ったら自信がつくだろう」と話してくださった。1年間グランドに来てくださるという。今後が楽しみだ。ああ、10年遅く生まれてくればよかった(笑)




きのう(24日)、文部科学委員会で初めて質問に立った。大阪の桜宮高校で、男子生徒が自殺した問題について、体罰など教育問題について、政府への質疑が行われた。


私は、学校内で暴力トラブルがあった時に、痛ましい取り返しのつかない結果を招く前に、早期発見することが大切だ。そして、教育委員会や警察にゆだねるよりむしろ、学校現場に近いところで解決できるよう、人員の拡充や、教育委員会と警察が普段からの連携・相談をするよう求めた。大事なことは早期発見、そしてなによりも、トラブルが起こる前の平穏な学校生活を取り戻すことだと思う。


そうした思いが文部科学大臣と警察庁審議官にどこまで伝わったのかわからないが、教育委員会や警察が、現場から離れたところで何をいっていても解決にならない。また、捜査や裁判になってしまったら、そちらの結果に焦点があてられ、平穏な学校生活を取り戻すことが忘れられてしまうのではないかと懸念している。もちろん犯罪事実がうかがえるような事案には、厳正な対処が必要であることはいうまでもない。


警察と教育委員会が連携を強化すると、大臣も警察庁も発言をしていたが、重大な結果が起こったあとの連携ではなく、重大な結果を未然に防ぐための連携であって欲しいと強く願う。



私のほかに8人が質問にたったが、主なテーマは


・体罰の定義


・再発防止策


・教育委員会の改革


・橋下市長のよびかけで大阪市教委が桜宮高校の入試を変更したことについてだった。



下村文部科学大臣が、桜宮高校の問題を「明確な体罰であり、あってはならないこと」と明言したことはよかった。また、大臣も義家政務官も「体罰はあってはならない違法行為であり、教師が生徒を懲戒することと明確にわけなければいけない」と発言した。体罰はこれまで、多少のものは指導上やむをえないという雰囲気が社会に蔓延してきたが、こうした風潮を変えるきっかけにしなければならない。


「教育委員会の抜本的な改革が必要だ」という発言が、維新の中田議員(元横浜市長)や大臣、政務官から出たが、教育委員会制度の欠陥は以前から指摘されており、今回の体罰問題で、教育委員会のどこを抜本的にかえなければいけないのかという踏み込んだ議論はなかった。


 


私にとって、きのうは国会での初めての質問だった。原稿の作成は当日の朝4時半までかかった。文部科学省も事前に求めたデータを朝4時にメールで送ってくれるなど、真摯に対応してくれた。また、今年に入ってから、暴力トラブルのあった学校や生徒、保護者の話を直接聞きにいったことも、今回の質問に大きな影響を与えた。これから数えきれないぐらい質問に立つことになるが、1回1回、自分の持っている力を100%出し切りたい。そして、より質の高い議論ができるように精進したい。