義父が肺炎になり、なかなか熱が下がらない。
誤嚥性肺炎なので、症状が落ち着くまでは絶食することになった。

主治医は「誤嚥性肺炎になるリスクを回避するために、今後胃ろうに切り替えられることを薦めます」という。

施設の看護スタッフに相談すると、「口から食べなくなると、痰がからみやすくなる」という。

輸液のみで栄養を摂ることも含め、2日後、介護スタッフ・看護スタッフ・医療スタッフのみなさんと今後のことについて話し合うことになった。

義父は元気な時からずっと「チューブにつないで延命することだけはやめてくれ」といっていた。
2年前脳出血で倒れ、意識が戻り最初にいった言葉が「もういいから死なせてくれ」だった。
点滴を嫌い、胃ろうを嫌い、痰の吸引も大嫌い。
そんな義父はバニラアイスとプリンが大好きだ。

何度誤嚥性肺炎になろうとも、義父には自分の口で食べてもらいたいと思う。
食べる気持ちさえあるなら、肺炎で熱が高くても、好物のアイスとプリンを食べてもらいたいと思う。

別れの時が早まったとしても、
義父に残された楽しみを奪うことだけはしないでおきたい。