さっき酒を買うため夜道に出た。

南の空高くおぼろに光を放つ半月を見上げる。

ただでさえ
月は孤独をまとっている。

その中でも
南中している半月には
希望と絶望が同居しているようで
見る度に切なくなる。

しかし
孤独の奥底を真に知るのは新月だろう。

未明に朝陽と共に昇り、
誰にも見出されることなく天空を渡る。
そして夕焼けの中
誰にも気付かれず、水平線に沈むのだ。

まるで
一つの命の行く末を案じる
先に逝った父や母のようだ。

疎まれても
蔑まれても
陰から見守り続ける。
月の健気さ。
羨望せずにおれない。