錺金具は仏具や仏壇、神社など宗教的な場所で使われることが多いイメージですが、家具や室内意匠として使われてきた歴史もあります。
錺金具が日本住宅の室内意匠の上で重要な役割を持つようになったのは、桃山時代から江戸時代にかけてです。
例えば、京都が誇る二条城。
大政奉還が行われた歴史的にも重要な場所です。
世界遺産となり、世界中から観光客が訪れています。
二条城二の丸御殿には、様々な錺金具がふんだんに使われており、とても豪華な広間となっています。
二条城は書院造の建物です。
書院造が成立したのは桃山時代で、大名の居城としての権威や豪華さなどを表現するため、錺金具が多用されるようになっていきました。
これは室内ではなく二条城の唐門の写真ですが、錺金具の豪華さがわかりますよね。
二条城と同時代に完成した桂離宮には、珍しいデザインの錺金具があり、ここでも室内意匠として錺金具が力を発揮しているのがわかります。
そのうちに錺金具は、最上層の階級でだけでなく、中級武家の住宅や上層町人の家でも盛んに使われるようになりました。
錺金具は室内装飾として欠かせないものになっていったのです。
しかし豪華なものが多く作られるようになったため、幕府は何度も禁令を出したそうです。
禁令をださなければならないほど、錺金具が盛んだったともいえますね。
しかし江戸の大火事によって、豪華な大名屋敷などは失われてしまい、禁令の影響もあってその後復活することはなかったようです。
そして明治に入ると、洋風建築の発展と並行して和風建築も再び盛んになってきたため、錺金具にも再び勢いが戻ってきました。
日本の資本主義が軌道に乗り始めたことにより、宮家や三井、三菱などの資本家達が壮大な邸宅を作り始めたのです。
このような流れはしだいに大衆にも広がり、昭和初期あたりまでは続いていきましたが、その辺りからだんだんと日本の生活様式や住宅様式が変わっていき、錺金具も急速に衰退していきました。
第二次世界大戦後には、錺金具の室内装飾の文化は壊滅的になってしまいました。
今でこそ一般家庭で錺金具を見かけることはなくなりましたが、昔は室内装飾として使われていたんですね。
昔と同じような飾り方ではなくとも、現代の建物にあった装飾を錺金具でしてみると面白いのではないだろうか、最近はそんなことを考える日々であります。
ホテルや旅館やマンションのエントランスや、もちろん室内にも錺金具を使った装飾があったら、古くて新しい雰囲気が作れるのではないかと思うのですが、どうでしょうか?
株式会社竹内ではオーダーメイドの錺金具も承っておりますので、そのような室内装飾などをお考えの方がいらっしゃいましたら、ぜひご相談ください。

