監督 荻上直子
製作 2006年 日本/フィンランド 102分


「わたしのにもつ まだ出てこないかしら」

やべえもたいまさこ超役者
むしろ超能力者

予約録画しておいた『かもめ食堂』を見た。
この映画はアキ・カウリスマキのにおいがする。
それはたぶん『過去のない男』のおっさんが出てきた瞬間、

♪チャーチャーチャラッチャーチャチャーラーラーラー
(『過去のない男』でバンドが演奏してた曲)

が脳内に流れたせいだけではないだろう。

「わたしたちはまさこさんが決めたことをよろこんであげないといけないですよね」
は名言だと思う。

その結果

「わたしのにもつ ちょっとちがうみたいなんです」

爆笑なんだけど

そして人がものを食べるさまはいいものだなあ。

最初のモノローグで持っていかれる、うまい映画でした。
(そのモノローグはそのあとに全然関係ない)
見る前は半信半疑だったんだけど、見てよかった。

「さちえさんのいらっしゃいはみごたえがあるわね」

うわーそんなこともたいまさこに言われてみたいっつうの。
監督 西川美和
製作 2006年 日本 119分

香川照之が個人的にアツいので借りてみた。
香川照之もいいけどオダジョーのセクシーさに前半鼻血噴いた。監督が女性だから女のグッとくるツボを押さえてるんだろーか!と思ったくらいのモテ男っぷりだった。うーん、やっぱオダジョーうまいな。

なんとなくのあらすじ
オダジョーと香川照之が兄弟で、幼なじみ?の女の子とともになんとなく三角関係で、で三人で渓谷に遊びに行く。橋の上で香川照之と女の子がもみ合っているうちに女の子が転落して死ぬ。オダジョーはその一部始終を見ていた。事故だか事件だか、でも兄貴が彼女を追い詰めたようにも見える。香川照之は裁判にかけられる。オダジョーはとりあえず兄貴が無罪になるように奮闘するんだけどーという話。

香川照之は田舎でオヤジのガソリンスタンドを継いで、真面目で、誠実なんだけどモテなくてさえない。オダジョーは上京して写真家としてがんばっててプライベートも充実してるっていう対照的な兄弟。で、お互いに表面上は仲良くしてるんだけど、やっぱり複雑な思いがあって妙に気を遣っている。それが裁判を経ていく過程でだんだん剥き出しになっていく。その過程は面白かった。正直に向き合うのはエネルギーが必要だけど一度はそうしたほうがいい。特に家族は。

最後にオダジョーが「最後までおれが奪い、兄貴は最後まで奪われた」っていうようなことを言う。いやー香川照之にしたら今更気づかれたって遅いぜって思うんだけど、でもよのなかそういう感じなんだよなあ。そういういかんともしがたい流れとか関係性とか属性ってなんとなく感じる。重たい。

で、ま、あんまりよくわかんなかったんだけど、キャストがかなり豪華でキャスティングもいい。香川照之オダジョー田口トモロヲ(なんでそんな目と声なんだ・・・キュン死)蟹江敬三伊武雅刀木村祐一新井浩文・・・

そしてピエール瀧。私は電気世代なので瀧っつったらもうそういうイメージしかないわけです。真面目に刑事役で出てきた瞬間「ちょっとなにやってんのwww」なわけです。昨今俳優業にも進出しつつある彼を見て、ああ、けっこう、大人なんだなと思う。そして俳優としての瀧しか知らない人は「演技派俳優」とか思ってんのかもと想像すると面白いもんだなあと思う。思えば遠くへ来たもんだ。

邦画はくだらない話がたくさんできていいですね。
監督 ジャン=リュック・ゴダール
製作 1965年 フランス 110分

初めてゴダールを見た。友達にゴダールをなぜか見てないと言ったら、じゃあ60くらいまで見ないで老後の楽しみにしたら、と言われた。そう言われて、60までゴダールを見ないのもあれだなあと思って、長年なんとなくスルーしてきたゴダールを見てみることにした。

ゴダールは私でも映画を積極的に見る前から知っているビッグ・ネームである。『気狂いピエロ』だって「ヌーヴェルヴァーグの代表作」と言われているほどの作品である。だから、予告編だとかなんにも見てない状態でも、長年そういう存在を知っていながら見ていないと、なんとなく期待してしまうのである。そして期待が知らず大きくなってしまうのである。だから実際に見ると、どうも初めて見るものへの驚きや何かが削がれてしまっていて、「なるほどねえ」「やっぱりねえ」という感想になってしまうことがある。私にとっては多少そういう感のある映画だった。あああの時代にやりたい放題やった結果なんだろうなと思った。

ゴダールって見る前から好きでも嫌いでもないんだろうなあとぼんやり思っていたけど、本当にそんな感じだった。いやどうなんだろう、既に私の感性が鈍っているのだろうか。よくわからない。これから何本かは見るだろうけどなあ。

あの詩的にやりとりが展開されていくのは、だいたい同じ製作年の『さらば夏の光』とも通じるのかなあと思った。
監督 マイク・リー
製作 2004年 イギリス/フランス/ニュージーランド 125分

1950年代のイギリスが舞台、善意で行ってきたことが法に抵触し裁かれるある女性の話。しっかり者で世話焼きな母親が、実は堕胎の手助けをしていたっていう。それでバレて裁判にかけられちゃうのね。でもいくら時代とはいえ、金とってたわけでなし(仲介したオバハンが勝手に金とってたんだけど)、旦那もついていてくれるんだし、全くの善意なんだし、そこまでビビって悲劇のヒロインになんなくてもよくね?と思ってしまった。想像力が足りないですかねえ。主演の女優さんの演技はすばらしいと思うんだけど。顔がビョークとか八代亜紀に似てるなーって、そういう感じで妙に客観的に見てしまった。
監督 アンドレイ・タルコフスキー
製作 1983年 ソ連/イタリア 126分

犯罪級に美しい映画いや芸術の一つ。
まともな劇場で見ること。
テレビで見たら寝る。