評価: C+
ここにだって、奇跡はある
主人公・矢神一馬 (やがみ かずま) は、幼い頃に森の中で、美しいエルフの女性に出会う。
エルフは、一馬に自分が身に付けていたペンダントを握らせると、「将来、私の娘を助けてあげて」 と願った。
そんな夢を、もう幾度となく繰り返して見てきた。
嘘のような出来事だったが、その時に受け取ったペンダントが、嘘ではなく現実であったことを裏付ける。
しかし、それから十数年の時が経過したが、そのエルフにも、エルフの娘にも会うことはなく、現在では気ままな全寮制の学園生活を送っていた。
ある時、吹き抜けの一番高いところをふらふらと歩く金髪の女の子を発見する一馬。
少女はそのまま力なく落下してしまうが、間一髪、一馬がキャッチして助けることができた。
次の瞬間、不思議なことが起きた。
「一馬、ひとりで走り出してどうした?」
どうやら、この少女は一馬以外には見えていなかったようだ。
その刹那、一馬はこの学園に伝わる七不思議の一つを思いだす。
“学園内を、見えない少女が徘徊している”
(『迷える2人とセカイのすべて』公式HPより引用)
いやー、これはきついよ、一言で言うと、退屈。
ルート固定なるものが存在します
個別√として、乙羽、鈴蘭、桃華、那由多、奈々と存在して、彼女たちを攻略したら、フィア√という(笑)がついてしまう申し訳程度のTRUESTORYのロックが解除される
問題点を挙げていくと…
(1)8割が共通パート
上記にも挙げたとおりの5人と、TRUEエンド概念のフィア√の展開が殆ど同じ、しかもヒロインが異なるために、既読判定がつかない。異世界に行くという場面があり、あるヒロインだけ5年前に到着してしまう――のようなこともあったが物事の本質は変わっていない。結局辿り着く結末や展開が同じだから。
(2)描写が弱い
視ることができない、しかし能力を有した主人公には視えるという少女フィア、彼女を束縛する結界が張られていて、彼女は自由に空間を行き来することができない――その為に学園七不思議を明らかにするという設定があり、その謎を解き明かすために主人公とその仲間たちはその超難関試練に挑戦する…血を血で洗う前作『11eyes』の黒騎士たちとの闘いのようなものを連想していたのですが、全然そんなことなかった。ナポレオンにチェスでわざと負けてあげたり、パズル解法を他人の力で解いたり…みたいな温くてつまらない展開に終わったりと、しかもそれをろくに掘り下げず、とんとん拍子で進んでいくモノだからげんなりさせられる。唯一の救いは「既読判定」がつく…というゲームとして一番あってはならない救い。完全に皮肉。
(3)ヒロイン全員フィア√の前座
このゲームは基本的に一本道と捉えたほうがいいと思う。(1)にも挙げたとおりにシナリオが8割同じ。フィア以外を攻略してEDを迎え、最後にBADエンド調の文字が表示される。だったらTRUEエンドのフィア√はシナリオが凝っている、力を入れているのかというと答えは否。ヒロインズ√の最期は、フィアの自己犠牲により世界が救われるというエンドだが、フィア√のみ、彼女は自分と自分の能力を乖離させ、世界を救うというオチ。このオチだけを変えただけで基本的に一本道。つまり、前座の5人をスキップして、ロックを解除し、フィア√のみ攻略するだけでこのゲームをクリアしたということになる
故に、このゲームは文字通り中身が全くないよってこと
スッカスカ
え?これってさー9000円の価値あるんですかね?ボリューム的に考えて…
延々と同じシナリオやらされて、同じシナリオを見せられる。何が楽しいの?skipすればいいじゃん!って意見もあると思うんですけど、各√ごとに伏線が張られているかもしれないからskipできねーよ。結果的にskipしてもよかったんだけど、その前情報がない
前作11eyesや少女神域も同じことやってたけどさ、それってどうなんだろうね?
確かにこれらの両立は難しい。でも内容は微妙だったけど3daysはちゃんとした複数のEND用意してたじゃん…どんどん劣化している…