まず、海賊版サイトの普及にどのような弊害が及ぶかを探っていきたい。

我が国の優良なコンテンツ文化の代表ともいえる漫画を例に出す。例えば、主な収益を紙媒体で稼ぐ漫画は、漫画村をはじめとした違法サイトによって、被害が及んでいる。それは収益の大半を占める国内消費者が、紙媒体を違法サイトに代替する事が原因だ。

この事から、政府はコンテンツ市場の保護、育成に向けて、事態の解決を行う必要があります。

 

ここで本題に移って行きたい。現在のインターネットでは、著作権者の許諾を得ていない海賊版のサイトが少なくない.代表的なものに漫画村がある。

漫画村も本来なら普通に著作権者が訴訟をして、サイト閉鎖に追い込めば良いのにと思う方も多いでしょう。しかし残念ながら漫画村に関しては、著作権が保護されない国のサーバーを使い、CDNサービスを使って運営元が分かりにくくするなど、非常に巧妙な手段で日本の法律による追及を逃れる構造にしているため、なかなか閉鎖に追い込むことができずに徐々に話題を集めるようになったというのが実情です。

このことから、政府がISPに対してブロッキングによるアクセス遮断措置を要請する検討をしていることが報じられるようになりました。

ブロッキングには、技術的な手法として、特定のアクセスを制限する複数の有効な方法があります。

技術面・コスト面で「DNSブロッキング」といわれている方法が最も多くのISP事業者で採用されています。

DNSブロッキングとは、次の2つの仕組みの組み合わせによって成り立っています。
 

一つは、DNSサーバという装置で、これは利用者が指定したアドレス(URL)を物理的なアドレスであるIPアドレスに変換するものです。

もうひとつは、ISP事業者が持っている、第3者機関から提供された有害コンテンツ掲載サイトのアドレス情報です。
DNSサーバで、利用者が指定したアドレスが、児童ポルノ掲載サイトのアドレスかを判定し、有害コンテンツ掲載サイトのアドレスならば、指定したアドレス先へのアクセスを制限します。制限された場合には、利用者に警告画面を表示します。

 

このようにして、海賊サイトが問題だから、そのサイトへのアクセスをブロックするように要請するというのは、一見正しそうに見えますが、しかし、ISPがこれを行うことは原則として電気通信事業法に違反する行為です。また、情報倫理の観点から、網羅的なインターネットアクセスの監視が行われるようになることは、国民の通信の秘密としてのプライバシー、を侵害することになります。また、法的に根拠がないまま通信内容を国が選別して遮断することは検閲にあたるという強い反対論もあります。それは法治国家としての信頼を揺るがしかねないものです。

 

JAIPA 野口理事はこう述べています。「通信の秘密」があまり知られておらず、事業者の権利だと思われているのだが、これはそもそも国民の権利である。それを踏まえて賛否を考えて欲しい。

 

事業者だけが権利を持っているのではなく、利用する我々国民こそ権利の主体でなくてはいけないのだ。ただその場しのぎの法改正や技術による埋め合わせのような実用主義的な思考によって解決して良いものではないのだ。

 

2014年5月13日,欧州連合(EU)司法裁判所(以下EU司法栽と略記)は,米検索大手グーグルに検索結果として表示された情報が,「プライバシー侵害にあたる」として削除を求めたスペイン人男性の要求を認める判断を下しました.

あるスペイン人男性がグーグルで自分の名前を検索すると,社会保険料滞納のため不動産が競売にかけられたことを伝える1998年の新聞記事のリンクが表示されました.EU司法裁は,検索エンジンは基本的にプライバシー保護に責任があるとしました.そのうえで,たとえ検索表示が真実を表示していても,責任はあると述べました.利用者の知る権利とプライバシー保護は「公正なバランスを取るべきだ」とし,公人の場合は利用者の知る権利が優先されると判断しました.(この事件はEUデータ保護規則案が適用される以前の(旧EUデータ保護指令が適用される)事件であり,2013年に可決されたEUデータ保護規則案では,「忘れられる権利」は「削除を要求する権利」と名称に変更され,2015年に成立予定です.)

 

このように、日本も倫理観の基、適切な処置を行うべきなのです。時には、国際的に手を取り合いながら、我々は綿密に対策を検討していかなければいけないのです。それは情報倫理の観点からとても重要なことなのです。