ソウルを旅行中、プデチゲを食べるだけのために半日を費やす。そんな時間の贅沢があっても悪くないのではないかと思います。プデチゲは直訳すると「部隊鍋」、あるいは「軍隊鍋」と表現する方もいらっしゃいますね。かつて、1950~60年代に米軍基地から流れて来た缶詰のソーセージやランチョンミート(スパム)を、韓国式のチゲに仕立てて食べたのがこの料理の由来。今ではチーズや、マカロニ、インスタントラーメンなども加えた豪華な料理に進化しました。韓国ではもっとも歴史あるフュージョン料理といえましょう。
そして、この料理を生んだ本場とされているのが、京畿道北部の議政府(ウィジョンブ)という町。ソウル市内からだと、地下鉄1号線に乗って1時間ほどで到着します。議政府にはプデチゲの専門店ばかりが並ぶ一角があって、いつ行っても大勢の観光客で大賑わい。元祖店とされる「オデン食堂」などは、しばしの行列を覚悟しないと食べられません。
それでも、その苦労に見合う感動は必ずあります。昔ながらの浅い鉄鍋で煮込まれたスープは、さらっとしていながらも深いコクのある味わい。ソーセージ、ランチョンミートといった洋風食材を、ほどよく浸かった白菜キムチが上手にまとめています。食べながらどんどんごはんが進むあたりは、洋風食材を使ってもやっぱり韓国料理ですね。発祥から50年以上を経て老若男女に愛されるプデチゲを、ぜひ本場で1度試してください。
料理:プデチゲ
地域:京畿道議政府市議政府1洞(議政府プデチゲ通り)
予算:7000ウォン(1人前)
評価:★★★★★(★5個で満点)



