指頭画との出会いは不思議なものだった。世に知られている作品も多くなく、何より指で描く絵画とは…未知の可能性を感じ、“モダンクラシック”を基にした新たな韓国画の一ジャンルとしても変わった魅力を十分にアピールした。
“指頭画”は筆を使わずに指を筆のように使って描く絵画。炭やパステル、石彩、木版などをキャンバスにこすりながら描き、ググ・キムの作品は韓国水墨画の表現技法のように白と黒だけで節制美や洗練美を同時に追求する。彼の新たな韓国画は筆を利用した技法でないためか、人間が絵画を描くのではなく絵画が人間を支配するような感覚にも陥る。
指頭画を始めたきっかけは?「特別な理由はありません。海外生活を長くしていると、アクリル絵の具で韓国の風景を描いたとしても、それは韓国画ではないという気がするんですよ。韓国的とは何か…数年間じっくり考えた結果、玄で画仙紙(白)に表現するという古来の技法を再解釈することに至り、技法を計量化して洗練美を加えました」
| 「これこそが新韓国画だ」 「94年度、日本で私の作品を初めて披露した時、いぶかしがる方もいらっしゃいました。様々な反応が交差して表れたようでした。しかし20年近く作品を作りながら自分だけの“モダンクラシック”を基盤としたフィンガーペインティングという新ジャンルをお見せすることができて嬉しかったです」彼は20年以上も日本で生活してきた在日作家として、東京と韓国・光州(クァンジュ)に作業室を構えて活動している。「良い絵画だという評価をたくさん頂きました。でも初めは作品が売れなかった時期もあります。モノトーンが暗く見えたからでしょう。しかし日本で良い評価を頂いたように、韓国でも徐々に認められました」 |
「日本の方々はクリエイティブで独創的な作品を好まれます。そしてアーティストに対する支援を惜しまない姿に感動しました。正直申し上げると、韓国美術市場は未だに作品性や創作性だけではない人脈や学縁、縁故などが強く作用する一方、日本は開放的で、作品が良ければ受け入れて良い評価を下す姿が印象的でした」
仁寺洞LeeSeoul(リーソウル)ギャラリーでは3月22日から4月2日まで『モダンクラシック/春の外出』が開かれた。会場を移し、4月3日から17日にはソウル清潭洞(チョンダムドン)のGallery Weで、仮想の世界を現実に引き込んで妖艶美と才覚美を活かした『楊貴妃、魅惑される』というタイトルの展示を行う予定。彼は今後も韓国と日本を股にかけ、国際バーゼル(スイス、マイアミバーゼル)の舞台に立つべく準備中だ。
<< 作家略歴 >>
個展14回(2000年~2013年)
LeeSeoulギャラリー(ソウル)、仁寺アートセンター(ソウル)、尚美堂美術館(東京)、Konisiギャラリー(東京)
<< 国内外団体展 >>
110回シカゴアートフェア、東京アートフェア、FIAC(フィアック)アートフェア、光州国際アートフェア、大邱(テグ)アートフェア参加
東京芸術大展金賞、尚美堂美術展大賞、AAFF ART CONPE入賞、その他公募展受賞多数
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