会いたい・・・。ただあなたに会いたい。



叶わぬとしても、一目見るだけでもかまわない。



そんな気持ちは、抑えきれない。







いつものように机に向かっていた午後6時過ぎ。



「わけもなく君が 消えそうな気持ちになる

失くした恋たちの 足跡をつけて」



外はこの秋1番の寒さ。


何も手に付かず、空を見てた。



外には雨が降っていた。


そうさ。はじまりはいつも・・・。







気が付けば、全てを投げ出して向かっていた。



こういうところがいいとか、


こんなところが好きとか、


理屈じゃないんだよね。きっと。





そんな存在なんだよね。











見渡せば、平日の夜にも関わらず。

そして既に優勝は決まった消化試合にも関わらず。

(オリックスはこの試合で2位が確定)










気温14℃の埼玉の山の中に、

少年少女に戻った僕も含めたおっさん、おねえさん方、

おじいさん、おばあさん、おこちゃま達が、

席を埋め尽くす程、ほんとに沢山集まっていた。


いやほんとにこの時期に異様だと思うんだけど、改めてそういう男なんだなと。


で、結論から言うと、

1点を争う試合展開もあって出場しなかったんですよ、彼は。


でも、西武球団の激アツな計らいにより、

バックスクリーンに古巣に居た時の昔の映像が流れたりね。


現役残り2試合、ここ古巣所沢と本拠地のみの彼に、

7回くらいから清原コールが鳴り止まない。

(もちろん僕もその1人)

西武ファンまで球場1つになって。


打席に立ってる選手もやりづらいっつの(笑)。





延長戦に決着がついた後も、誰も居ないグランドに清原コールの大合唱。


敵味方関係なく、ありがとう的なね。

午後10時半に誰も帰らない、もうその光景だけで十分熱かったんで、

そんな余韻を抱えて、そろそろ帰ろうかと思ってたんですけどね。



まさかの奇跡が。






敵地の中、鳴り止まないコールにね。

出てきたんですよ、清原が。


いや、もう所沢は敵地じゃないという状況を作ってくれた、

本当に素晴らしい西武ファン。






彼のイメージとは真逆の管理野球で常勝時代を築いた森監督に、

「無冠の帝王と呼ばれるのは、個人の欲を捨てて、

チームの勝ちにこだわる彼のような素晴らしい4番が居たから。

だから私は西武に居た9年間で8度優勝出来た。」

と言わせてしまう男。

そしてその真の男の姿を見てきたコアな野球ファン達。


1塁ベースを踏んで1礼。

ライトの西武ファンの前に行き1礼。


最後にバッターボックスに1礼。


その鳥肌もんの光景と大歓声の中、沢山の人が泣いていました。




さらに・・・。



常勝西武を一緒に築いた当時のエース、

現西部渡辺監督が、花束を持って清原に近づき抱擁。


ただただ、涙。





最後には、

ベンチ裏に戻ってたはずの両チームの選手達が出てきて、

ファーストの守備位置上で胴上げですよ。




2008年9月29日、雨の月曜日。


入団から引退まで、

豪傑な男の歴史には、いつもどこか雨が降ったような、

そんな清原のための雨だったような気がしました。


そしてこの光景を見れて、心から幸せでした。





今日のおやすみSONG

はじまりはいつも雨/飛鳥涼