
しつこく禁煙 / Yuya Tamai

しつこく禁煙 / Yuya Tamai

しつこく禁煙 / Yuya Tamai
◆朝鮮日報【萬物相】 喫煙者の立場
朝鮮日報【萬物相】
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2012/06/02/2012060200443.html
先日、ソウル市松坡区内にあるマンションのエレベーターに「お願い」と書かれた紙が張り出された。「○階に住む母親です。○階と○階の間でたばこを吸われる方、自制して下さい。子どもに害が及びます」。それから数日間で、この張り紙に10件以上の「コメント」が寄せられた。「私もそう思います」「私も下の階のたばこの煙に苦しんでいます」。最近、マンションの住人の間で騒音と同じくらい問題となっているのがたばこの煙だ。ベランダ、廊下、階段で吸っているたばこの煙が、周辺や上の階に広がるためだ。一部では、住民たちが「禁煙マンション」を作ろう、という署名運動を行うケースもある。
1980年代後半、米国カリフォルニアの海岸のリゾート都市、デル・マーでは、自宅の庭での喫煙を禁じる条例を制定した。これは室内だけで喫煙するよう定めたもので、非常に驚いた。今になって考えると、これは簡単なことだった。メリーランド州モンゴメリー地区では、2002年から自分の家で吸ったたばこの煙が近隣に広がった場合、上限750ドル(約5万8500円)の罰金を科している。カリフォルニア州は、今年からアパートや共同住宅の住人が、自分の住む建物を禁煙区域に指定することができるようになった。
コチニンはニコチンが体の中で分解される際に蓄積される代謝物質だ。おととし、米国ロチェスター医大のチームが、共同住宅で暮らす子どもの血中コチニン濃度を測定し、受動喫煙による被害を調査した。すると、家族内に喫煙者がいないケースでも、一戸建てに住む子どもより45%も高い数値が出た。隣家のたばこの煙が風に乗って流れてくる上、換気システムを共同で使用するためだ。そのうちリビングも喫煙者の安らぎの場ではなくなるだろう。飲食店や公共施設、道端での喫煙はすでに多くの場所で禁じられている。
喫煙に寛容だった日本も、路上での禁煙を開始してから10年が過ぎた。2002年に東京都千代田区は、電気街の秋葉原や、区内の駅、小中学校の通学路で喫煙した場合、罰金2万円を科すことを決めた。この条例は、道を歩いていた男性のたばこの火で子どもが失明したのがきっかけとなり、通りには「たばこを持つ手は子どもの顔の高さだ」というポスターも登場した。その後、路上での禁煙、歩行中の禁煙は日本の大都市へと広まった。これに少し遅れを取ったが、ソウルでも都心の道路での喫煙に対し、過怠料5万-10万ウォンを科す条例が昨日から施行された。ソウル市は、「16年までに全ての飲食店に禁煙スペースを設置する」という保健福祉部(省に相当)の計画についても、2年前倒しして実施すると発表した。
映画館、航空機、高速バス、満員の市内バスでさえも、周囲を気にせずにたばこを吸っていた時代があった。それほど長い年月が経ったわけはないが、今やバスや地下鉄、登山道での禁煙は当然のマナーとなった。映画館でたばこを吸えば間違いなく袋だたきにされるはずだろう。航空機内で喫煙した場合、着陸すると同時に空港警察に連行される。道を歩きながらたばこを吸えば、まともな人ではないと思われるようになる日もそう遠くないかもしれない。