主な出演者

龍村圭以 (入山法子) 龍村ファーム・オーナー

白い女  ( 〃 )  霧子??

北川弓月 (姜暢雄)  怪我で挫折した元ダンサー → 龍村ファーム使用人

日浦晴香 (京野ことみ) 圭以の異父姉

荻野克次 (逢坂じゅん) 龍村ファームの使用人頭

荻野美知子 (広岡由里子) 克次の娘

龍村玄洋 (榎木孝明) 圭以の父の双子の兄


御田園洋一 (戸次重幸) 若手企業家、圭以の婚約者

蓮見依子 (中田喜子) レストランオーナー、御田園を可愛がっている。

影山仁 (大沢樹生) 弁護士、依子の愛人


安原浅子 (岡まゆみ) 白い女・霧子の母親

木嶋誠吾 (鶴田忍) 龍村家の顧問弁護士


第12話

手紙で呼び出された圭以。

湖畔の森で白い女と会う。

圭「この手紙を下さった方ね?安原霧子さん。。」

白「ご存知なんですか?私の名前。。」

圭「私、ずっとあなたに会いたかったの。」

白「私もです。私が母のように慕う、奥様のお嬢さまですもの。

 ずっと会いたいと、心から望んでいました。

 白いドレスも、奥様の優しいお心に少しでも近づきたいと、

 そう願ってのことです。

 その奥様に代わって申し上げます。人の姿をした、悪魔にご用心ください。

 その悪魔は今もお嬢さまのすぐ傍にいます。」

圭「あなたの言う、その悪魔って誰のこと?」

白「それは。。。」 咳き込む。

圭「どうしたの?大丈夫?近くに寄ってもいい?」

白「いけません!お嬢さまに移ります。」

圭「あなたのこと、皆心配しているのよ。」

白「いけません!」

圭以を呼ぶ御田園の声。

逃げ去る白い女。

圭以の居室。

先日、晴香に縁談を持ってきた依子のことをかばう御田園。

圭以と晴香は、それぞれの道を歩むべき、

一人で不安ならば、自分がついていると、熱っぽく圭以への思いを語る。

御「愛してます。心から。」

圭以は考える時間がほしい。ファームのことも、使用人たちのことも考えたい。

廊下で聞いている晴香。

来客を告げる美知子。

龍村貴金属の宮下社長夫人が晴香の縁談を持ってくる。相手は外交官。

玄洋の部屋。

パソコンのメンテナンスをする御田園。ウイルスソフトを入れる。

玄「できれば余計な人間の侵入も防いでほしいものですなあ。。」

御田園、晴香に縁談を持ってきた社長夫人のことを依子に報告する。

宮下社長に敵意をむき出しにする依子。

依「私、お金は好だけど、ばかな金持ちは大嫌いなの。」

影山、自分のほうでも、目論見どおりに事が動いているという。

夜、

圭以と晴香。

晴香、社長夫人からの縁談を前向きに考えている様子。

意外に、そして寂しそうな圭以。

晴「あなたの重荷になるくらいなら、

 一日も早く結婚して、ここを出て行ったほうがいいと思う。」

圭「よしてよ。重荷だなんて。お姉さんはずっとそんなふうに思ってたの?」

晴「生まれてから、ずっとお嬢さまのあなたにはわからないでしょうけどね。」

圭「ええ。。。わからない。。。

 だってお姉さんは、私が生まれたときからいつも傍にいてくれて。。。

 お姉さんにとっても、それが当たり前のことだと思ってた。。。。

 でも本当はそうじゃなかったの?

 私がいなければ、お姉さんはもっと早くこの家を出て、

 もっと自由に自分の生き方を選ぶことが出来た。

 そういうことなの?私の方こそお姉さんの重荷になってたってこと?」

晴「それは違う!」

圭「だったら出て行けばいい!

 私は何も、お姉さんをこんな田舎に縛り付けておくつもりはないし、

 家のために無理やり結婚を押し付けようとも思わない。

 好きな人がいるなら追いかければいい。

 誰にも遠慮なんかすることないわ。お姉さんの人生なんだから。」

去る圭以。

晴香、こんなに言い合ったのは初めてのこと。翌朝には仲直りをするつもり。

翌朝、

晴香を避けるように出かける圭以。

美知子によれば、東京に向かったらしい。

晴香に影山からの電話。また何かを企んでいる依子と影山。

圭以が来たのは木嶋の事務所。

自分の財産・株式を晴香に分けておきたい。結婚する前に。
木嶋によれば、母親の印税など、晴香にもある程度の財産はある。

龍村家の財産は、圭以のものであって圭以のものではない。

血を引く子孫に伝えるべきものであるので、思いとどまるよう言う木嶋。

渋々受け入れた圭以。

弓月、浅子に教えられた病院を訪ねてくる。

霧子の主治医(第1話での白い女の追っ手)に会う。

早く見つけて手当てをしないと、取り返しがつかないらしい。

医師との面談を終え、病院を出た弓月。

待ち構えていた晴香。

ここに来れば弓月と会えるかもしれないと、誰か(影山)が教えてくれたという。

晴香独白

「でも、どうして会いたいと思ったのか、

 私自身、その理由を説明できそうになかった。

 ただ、会いたかったのだ。会いたい気持ちに、理由なんて必要ない。」

病院の物陰にいる影山。

チーズ工房、

忍び込んでいる白い女??



今回、

白い女・霧子は、

精神的なもの以外にも、何かの病に侵されている様子が明らかになる。

また、

依子など、他者の様々な思惑により、

および、お互いの弓月に対する感情により、

それぞれがそれぞれを思いやっているにもかかわらず、

思いがけず亀裂が入ってしまった圭以と晴香。

次回では、

疑心暗鬼になってさらに探り合うことに。
圭以は、自由に動こうと思えば動ける晴香のことが、

羨ましくもあり、妬ましくもあり、というところなんでしょうね。


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