いったれ!!パクラ君 その3 | やわらかな光 ~ヤングパーソンクラブの部屋~

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ヤングパーソンクラブ a.k.a. ヤンパクラ

9時過ぎ。
正門の前で遅刻者を待ち構える憎き生徒指導部の石井が、教官室に帰る時間。
俺はパクラ君と裏門からそっと校庭に入り、体育館の裏、部室へ向かう。もう1時間目は始まっているし今更じたばたしても遅いので、どうせなら2時間目まで部室でのんびりしようというわけだ。この時間帯は部室も静かで(当たり前だけど)、外に音が漏れないようテレビを消音にしてこたつにもぐりこんだ。パクラ君は荷物棚が気になるらしく、一生懸命寸法を測っている。


パクラ君、寒くない??こたつ付けたから入りなよ。

!!

そういってパクラ君はこたつに入ると、鞄からみかんを取り出した。

!!

おお、美味しそう。ありがとうね。これもおじいちゃんからもらったの?

!!

そうなんだ、いいなぁ、俺のおじいちゃんちなんて近所だから、そんな庭なんてないよ。

!!

ははは、それもそうだなぁ

暖かいこたつに入って、ひんやりと冷たいみかんを食べる。火曜日の1時間目にしてはなんとぜいたくなんだろう。昨日はファミコンのやりすぎで遅くまで起きてたし、もうこのまま寝ちゃおう・・・次第にまぶたが重くなってきたので、俺は座布団を枕にして横になった。

パクラ君、悪いけど2時間目の前に起こしてよ。

!!

パクラ君は持ってきた漫画に夢中のよう。大丈夫かな、起こしてもらえるかな。