パリ | やわらかな光 ~ヤングパーソンクラブの部屋~

やわらかな光 ~ヤングパーソンクラブの部屋~

ヤングパーソンクラブ a.k.a. ヤンパクラ

今年は二週間の休みをとり、南仏にいくことになった。
パリにいる友人からの手紙で、ふとシャンゼリゼ通りのあの喫茶店に行ったのがきっかけだ。『とびきりのパリジェンヌがいるから、きっとリトルボーイ(私のあだ名)も好きになるさ』友人の言葉にいつものおせっかいを感じながら私は午前2時のフライトについた。
パリは今も、私にとっての故郷だ。あの川、建物、話、パチンコ屋、すべてが懐かしく新しい。

店の名は『ル ソワール ア ラ ガルテ(小悪魔の軽い憂鬱)』
店長は29才の女性(ここでは名を伏せますが)、私は31才。
青く透き通る瞳に、私はしばらく言葉を忘れた。
二人が恋に落ちるのに、時間も言葉も必要なかった。
パリの太陽がすべてを厚く照らしていた