散歩と報われない男のこと 羊毛

ゆかいな仲間の鍵盤弾き、ツカさんと秋葉原に行きました。








どうやらPC周辺の環境を整えたいとの事だったんで、付いて行きました。








macの専門店にて、ツカさんは最新キーボードやHDを購入していた。








自分もそういえば最近マウスが勝手にダブルクリックしてしまう症状があったので、安いマウスを購入。








買い物自体は一瞬で終わってしまったため、僕らは秋葉原から散歩しながら御茶の水方面に向かって歩いた。








この辺りは久しぶりだったので、順天堂大学の近くのお気に入りだった公園をなめつつ、御茶の水を突っ切って水道橋へ。








久しぶりに外でブラブラ歩いた二人は徐々にテンションが上がり、そのまま神保町の裏路地へなだれ込む。








御飯を食べるお店を探していたんですが、良さそうなお店がありすぎて目移りしながら決められず、








神保町


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駿河台


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小川町


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また駿河台


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御茶の水








と、結局神田周辺をぐるぐる回っていた優柔不断な男二人。








「下町ながらの渋カッコイイ個人経営のお店でディナー」








というスローガンを掲げた男達が散々歩いて探しまわったのですが、ツカさんが








「悲しい事に股関節が痛くなってきた。」








なんておじいちゃんみたいな事を言い出したので。








腹ペコの二人は途中、小川町の交差点に新しく出来た「神田　達麿」というたいやき屋さんで栄養補給をしたんですが、まわりのパリパリまで付いてきて絶品でした。









そして、中途半端に満たされた男達が行き着いた先は安さがウリの普通の洋食屋なのでした。








その後まだ時間が早かったため、ツカさんの家へ移動という事に。








ツカさんのバイクを停めてある場所に着くと、冬の冷たい風にピンク色の紙が靡いていた。





どうやらそこは駐車禁止らしい。





罰金を想像しているツカさんの顔が歪み始めた。








家に着いて、買ったばかりのキーボードやHDを笑顔で接続してたんですが、最初からOSをインストールし直す際に必要なディスクの二枚目だけが行方不明になり、部屋を無言でひっくり返し始めました。








それをしている内に今日オークションで狙っていた音楽ソフトが落札されていてさらに涙目で悔しがっていました。











その頃市川は横で「パラッパラッパー2」に夢中でした。











ルンルンの顔が除々に無表情になっていく32歳を見届けて、終電で帰りました。








思えば彼はいつもこうです。








なにかしら人生にオチがあります。








そんな人生だった落武者かなんかの霊が付いてるんじゃないかって噂です。








そんな彼の不幸な一日が、逆の視点からも描かれていますので、せめて見て笑ってやって下さい。


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そうしないと浮かばれません、きっと。