※前回のつづきです。

 

 

 

伯母さんはまるで

この病院のスタッフかのように、

スタスタ迷うことなく

私を「救急処置室」へ案内しました。

 

 

    もっと狭くて暗かったけど、イメージです。

 

 

 

 

救急処置室のドアの前で

足を止め、言いました。

 

 

「お母さんは脳出血

 起こしたのよ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

これは大変な病気

 

 そしてね、お母さんは

 運ばれたのが遅すぎた。

 

 こんな悲しい話をしちゃって

 ごめんなさいね。」

 

 

 

 

 

 

「本当は入ってはいけないけど、

 ミニーちゃん、お母さんの

 所に行きなさい。

 

 今すぐお母さんに

 会って来なさい。

 

 

 

 

 

「この処置室での

 処置が終わったら、

 コロナの影響も考えて、

 もう二度とお母さんに

 会えないと思う。

 

 しっかりしようね。

 

 生きてるお母さんに会って

 言いたいことは

 今、伝えて来なさい。」

 

 

 

 

 

 

???

 

 

何が何だか分からなかった。

 

 

この時は伯母さんの指示に

従うことしか頭が働かず、

伯母さんのその深刻な言葉も

イマイチ頭に入らなかった。

 

 

 

あぁ・・・コロナ対策で

明日から会えないのか・・・

 

そんな意識だったと思う。

 

 

だから涙が出る訳じゃないし、

事態の深刻さが

分かってないわたしでした。

 

 

 

そして、伯母さんに連れられて

“勝手に”処置室に入りました。