私の大学では、各分野の教授の方々が自主的に環境に関する勉強会を開いています。
それも10年以上前から続いているらしく、年に数回テーマを決めて行っているそうです。
普段は経済(環境経済学)、物理学、化学(だっけ…)、生物学、環境法をそれぞれ専門とされる先生方が出席しています。
この勉強会に先月出席させてもらえたので、それについての感想を自分のためにここに残したいと思います。
テーマはCOP10、生物多様性で、少しは自分も知識のある議題だったので逆に面白かったです。
先生方の議論の内容の一部です:
・「絶滅」のテーマを変えれば?
生物が絶滅した状態とは、最後の目撃から50年が経過した状態の事を言いますが、ある先生は「でも、大切なのは野生に生き物が生息している状態を保護していく事なのでは?動物園や研究施設で生き延びてても意味がない。定義を、変えるべき」と主張されていて、私もなるほどと思いました。
・ノミ・シラミの扱いは?
害虫って積極的に駆除しているけど、これらは保護する必要はあるの?という疑問に対し、プレゼンテーターをして下さっていた生物学の先生は「これらについては良いのでは」とおっしゃっていましたが果たしてどうなのでしょう?この疑問から、「結局どの生物を保護するか、どう保護するかの基準は、人間にとって有益かどうかじゃないか、これでいいのか」という議論に発展していました。
・菌類の絶滅って考えてるの?
これは私も先生もわかりませんでした。詳しい知り合いの方に聞いてみます。
・世代間の平等
最近普及してきている考え方ですが、人間には自然の恩恵を受ける権利があるとした時、現在生きている人間同士の平等だけでなく、現在生きている人間と将来世代の人間との平等を考慮する必要があると言われています。そこで、将来世代にもこのような権利がある前提で決め事をしたり議論をしなければならないのですが、将来世代がどのような世界を望むのかまでは予測できません。そこで、将来世代の主張の正当性の担保はどうするのかという問題が環境法の世界では発生するのだそうです。うむ確かに。
というか誰が将来世代を代表して抗弁をするべきなのかという話の中で、経済学の先生は「NGOなど将来世代の事を考えられる団体ではないか」とおっしゃっていました。うーむ。
途中で色々口を出したくなったのを我慢していたので、次回は勇気を出して発言してみようと思います。



