先日、実家に行ったときに
あまり見かけない大御所ヘルパーさんが入ってくれていました。
テキパキと仕事をされて
父のボケ具合にも母親のような包容力で丸め込む
凄い人だな…
という印象の方でした。
ご挨拶だけして、
父とお話をしていたら
去年まで父が飼っていた犬の話になりました。
私が飼える状況にしてあったのにも関わらず、
許可なく
父が勝手に人に譲ってしまった犬です。
今やどうしているのか…
と、その時
ヘルパーさんが声をかけてきました。
「その犬、うちにいるの」
「え?!」
「お父さんから一週間のつもりで預かったんだけど、どうやら…いただきました」
「え?!私、ずっとどこで飼われているのか?誰にあげたのか?父が言わないから…本当に心配していたんです」
「ご安心ください。今や、我が家のボスになってます」
「生きてるんですね!!!!」
「はい、元気に走り回ってますよ」
夢にみるほどまでに心配していた犬が…生きていることを知りました。
「一目、会いたいです。お別れをしたいです。謝りたいです」
「いいですよ、今から家族に頼んで、ここに連れてきてもらいますね!」
「わぁ、本当に嬉しい」
しかし、父が一言。
「俺は会わない。お前が会いに行ってこい」
「…。バカ。わかったよ、会いに行ってくる」
という流れで
念願の犬に会うことができました。
1年会っていなかったので、
最初は私のことに気づかなかったのですが
抱き上げたら思い出したようで
痛いほど尻尾を振って、顔を舐め舐めしてくれました。
とてもお利口さんになっていました。
全くできなかった芸ができるようになっていたんです。
愛情いっぱいに可愛がってもらっているのがわかりました。
「ごめんね。ごめんね。許してね」
何度も謝りました。
そして、これでよかったとも思いました。
認知症の老夫婦では飼えないですし、
その介護をしている私にも限界がありました。
「どうか、これからも犬をよろしくお願いします」
「いただいちゃって、いいですか?」
「はい、よろしくお願いします」
素敵な飼い主さんにもらってもらって
元気な姿をみることができて
本当に安心しました。
もう、心配しません。
最後にポチっとお願いします↓
若年性アルツハイマーの母と生きる [ 岩佐まり ] 1,404円 楽天 |