母の病院でよく会う患者仲間の70代後半の男性。

車椅子で認知症、既に言葉数も少なく表情も乏しい。

奥さんが1人で介護をしているが「最近は意思疎通もできなくなった」と嘆いていた。

そこで私は旦那さんに聞いてみた。

「私と母、どっちが良い?(美人?)」

すると旦那さんは

横にいる車椅子の母と、私の顔を見比べて

人差し指をそっと私に向けた。

「ありがとう〜!!」

旦那さん、言葉を理解してますよ!と奥さんを励ましたっけ…



その旦那さんが旅立ったそう。

自宅で転倒して高熱が出て、

病院へ連れて行ったけれど本人が痛みを訴えないため様子見になって

それでも熱が下がらず

大学病院へ救急搬送したら腰椎の陥没骨折が見つかって

菌が心臓にまで達していて手遅れだったそう。



チクショー!!


早く骨折が見つかっていれば…

鋭い勘であれこれ検査をしてくれるドクターがいれば…

腰が痛いのに言葉にできず、自宅で過ごしていた旦那さんの気持ちを思うと辛い。



旦那さんはあの時、確かに私を選んだ。

言葉はなくても、表情もなくても、

理解する力はあった…



2019年も、もう終わるね。

生きていることに感謝だ。



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