ここ数日、母は率先して料理を手伝ってくれるようになった。
というか、
私がキッチンで料理していると、近寄ってくる。
「大丈夫か?」
「もうできるか?」
って聞いてくる。
今まで、料理なんてお構いなしに、鏡に向かって独り言をつぶやいては
部屋の中をぐちゃぐちゃにしていく母だったのに、
ちょっとお手伝いをお願いしてから、変わった。
「何か手伝えるものはあるか?」と言わんばかりに
キッチンに来る。
せっかくだから、
無理して母が手伝えることを探してみる。
炒めもしてもらったり、鍋混ぜてもらったり・・・
目は離せないけど、
母の目はキラキラ
しているように思う。
母は、まだ自分にできることを
自分で探している。
私が頼ると、喜んでそれに応えようとする。
母はまだ母で
私は娘。
この関係に変わりはない。