レコードプレイヤーの製作(3) | ステレオ匠 人見隆典のブログ

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ピュアオーディオを40年以上趣味で研究してきました。
その結果市販のスピーカーを超高音質なスピーカーに改造する方法を確立しました。
これを広めて豊かな音楽のある生活を普及させたいと思っています。

30年近く 製作に時間がかかった レコードプレイヤーですが、昨夜 お客様宅に持ち込んで 音出し確認を行いました。

 

 

こんな感じで いつも使われているレコードプレイヤーの横に 設置しました。

 

こちらのアンプとスピーカーは もうご存知の 私どものオリジナルの物です。

 

 

レコードプレイヤーから プリアンプに入力して、プリの出力は 私どものバッテリードライブアンプに入力され、30cmのバーティカルツインスピーカーを鳴らします。

 

ちなみに プリアンプは 有名なDENON PRA-2000です。

 

糸ドライブの糸を モーターとターンテーブルに架けて モーターのスイッチを入れます。

 

ターンテーブルが回り始めました。

 

ここまでは 順調です。

 

次に レコードをターンテーブルに載せます。

 

吸着タイプで使用していた 薄いゴムシートを乗せて その上にレコードを乗せたのですが、ここで問題が!

 

ゴムシートが薄いので 経年劣化で歪んでしまい、一部が浮いてしまいました。

 

その為 上に乗せたレコードの一部が 持ち上げられて 一部が浮いた状態になってしまいました。

 

これではターンテーブルが回転すると、カートリッジが上下に動いてしまい 針圧が不安定になります。

 

そこで お客さまのプレーヤーに付いている 普通の厚さのゴムシートに 変更しました。

 

これで レコードの回転は 安定しました。

 

それで お客様のカートリッジを アームに取り付けて、 バランス調整と 針圧調整を行います。

 

ここにきて 問題が!

 

ゴムシートを変えたので アームの高さが変わり、アームのリフターの高さがズレて うまくアームを持ち上げてくれません。

 

カートリッジの位置も ゴムシートの厚さで 少し上にズレてしまっています。

 

高さ調整が 必要ですね。

 

でも 時間が無いので、アームのリフターの上面に 分厚いテープを貼り付けて 応急処置で高さを合わせました。

 

これで何とか 音が出せるはず。

 

アンプの電源を入れ ターンテーブルを回して リフターを下げ 針をレコードに落とします。

 

出てきました、懐かしいプチプチという音が!

 

音楽も 出てきます。

 

感動の 瞬間です!

 

私は 残念ながら長らくレコードの音を聴いてなかったので 確実なこのプレイヤーの 音質判定ができません。

 

判定は いつもレコードを聴かれている こちらのお客様に委ねます。

 

でも 1点 すぐに私の耳でも良く解る問題が 聴き取れました。

 

それは 真ん中で歌っているボーカルの位置が 少し左右に揺れるのです。

 

ウーン その原因には 思い当たる節があります。

 

それは ターンテーブルの中央のポールの位置が 少し偏芯して付いているのです。

 

このポールは、大理石を取り付けた時に その上に接着したのですが、少しズレて付いてしまったのです。

 

20年くらい前の作業で、その事は忘れていたのですが、どうやら そのずれで 針が少し左右に揺れてしまい 音像の左右の揺れを ひき起こしている様です。

 

私どもの オリジナルスピーカーとアンプで再生しているので、音像がクリアーに現れて 揺れも良く解ります。

 

という事で、夜も更けてきたので ここで試聴会は終了となりました。

 

お客様の見解では 左右の揺れ以外は 問題はなさそうとの事です。

 

ターンテーブル中央の 偏芯したポールは、取り外して 正確に付け直し、アームの高さ調整も もう一度やり直す事になりました。

 

しかも ここから先のこの調整作業は お客様にお任せしていいとの事でしたので、お言葉に甘えて お願してしまいました。

 

このお客様は 元エンジニアの方なので 安心してお願いすることに致します。

 

という事で 最後は 少し無責任な製作記になってしまいましたが、次は お客様の調整後に 再確認する事に させていただきます。

 

 

 

 

株式会社 遊音工房 otoniasobu.com

 

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