レコードプレイヤーの製作(1) | ステレオ匠 人見隆典のブログ

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ピュアオーディオを40年以上趣味で研究してきました。
その結果市販のスピーカーを超高音質なスピーカーに改造する方法を確立しました。
これを広めて豊かな音楽のある生活を普及させたいと思っています。

この前 新年のご挨拶で少しふれた レコードプレイヤーについて、もう少し詳しく記載しようかと思い 更新しています。

 

 

そもそも 私がオーディオを始めた頃は CDはもちろんなくて、レコードかFMチューナー もしくは テープレコーダーが音源でした。

 

その中でも音が良かったのは レコードプレイヤーでした。

ダイレクトドライブのターンテーブルとアームに、MM型カートリッジ シュアーのタイプⅢが定番で 一番に手に入れたものです。

その後タイプⅣになり MC型のカートリッジも増えて行きました。

 

それで 当時不思議に思ったのは カートリッジが同じでも プレイヤーが変わると音が変わるという事です。単に回転するレコードに針を落とすだけなのですが、上等なプレイヤーはそれなりに良い音がするのです。

 

何が違うのか気になります。

で、色々調べると 音質に影響を与えるいくつかのポイントがある事が解りました。

 

ただ、良いプレイヤーは高価で手に入りません。

そこで必然的に自作する事になったのです。

 

今から40年ほど前の事です。

 

大学を卒業して就職した時に 新たにレコードプレイヤーを買いました。

それは ラックスキットのプレイヤーで、安価でしたが ターンテーブルにレコード盤を吸着する機構が付いている マニアックな代物でした。

 

でも意外と音が良くて 吸着機構の効果が良く解るものでした。

ただ、何年か使っているうちに レコード盤周囲からの吸着エアー漏れが酷くなり、LPが終わるまで 吸着が持たなくなってしまいました。

 

そこで このプレイヤーをベースに改造を始めました。

最初は吸着機構はそのままにして 木枠でできただけの軽い本体に

小石とコンクリートを流し込んで 5kgほど重量アップをしました。

 

当時はこれだけでも音が良くなったのに驚いたものです。

 

そして次にしたのは ダイレクトドライブをやめて 駆動モーターを別に用意して ベルトの代わりに糸で作った輪っかで ターンテーブルに回転を伝えるようにしました。所謂 糸ドライブプレイヤーです。

 

この効果は大変大きな物で、ダイレクトドライブのモーターが止まり 本体から離れたモーターに代ると ざわつき感が無くなり落ちつた音になりました。

 

この形で吸着機構は使えない物の 数年間聴き続けていました。

 

その間にCDがどんどん出てきて レコードは買わなくなり 聴く回数も減ってきます。

 

コンクリートを流し込み 糸ドライブに変えると デザイン的には何も考えずに進めたものですから、見た目は全く酷いもので いつも何とかしたいと思いながら聴いていました。

 

そして、今から30年近く前になりますが、もっと見た目を良くしつつ 更にコンパクトにして 音質も良くするような改造に踏み切ったのです。

 

ポイントは 大理石を効果的に使って、見た目と性能の両方を上げるという物でした。吸着機構は 残念ですが諦めました。

 

しかし この労力と時間がかかる作業は、CDしか聴かなくなってしまった状態では ついつい後回しになるのは 致し方無いものでした。

 

結果的に 30年近く経ってしまいましたが まだ未完成です。

 

ここにきて 私のお客様に レコードを良く聴かれる方がいらっしゃいまして、私の未完成のレコードプレイヤーに 興味を持っていただけたので、頑張って仕上げて とりあえず聴いていただく事にいたしました。

 

古い昔の忘れ物を 取りに帰るような気分です。

これが完成して 予定していた音質であれば 30年のモヤモヤが一気に晴れ渡るでしょう。

 

昔思い描いたような いい音がはたして出てくるのでしょうか?

まだ回転数の微調整をしていますが、不安です。(笑)

 

 

 

株式会社 遊音工房 otoniasobu.com

 

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