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随分と前から自作PCのグラフィックボードが不調で、Youtubeの視聴時等にフリーズ&再起動がたまに起きていたのだが、いよいよ頻繁になってきたので、昨日はマザーボードとCPUとグラフィックボードを交換していました。PCケースは大昔の静音PC用のJapanValueのSilentMasterで、通風性は最悪。MicroATXでコンパクトなのは良いが、配線には苦労した。更新がいつもより遅くなってしまったが、こうしてブログを書いているということは、無事に作業完了したというワケ。

さて、以前、マーガレット・ヘファナンの「意図的な無視」を紹介したが、85%の人は自分達に不都合な真実を「意図的に無視」するという。
『皆が事実を知れば何かが始まると思っていたのに誰も知りたがらなかったのです』

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世界にはありとあらゆるジャンルがあり、何かしらの重要な問題が数多く存在する。だから、一人の人間がそのすべてに関心を持ち、理解したり対処する事は不可能だ。それは仕方が無い。だが、その関心を持った人間が「見たい情報」しか見なかったとしたら、それは問題だ。問題に対処して解決したいという意識はあるのに、そこから遠ざかっているかもしれないからだ。

それを防ぐ大切な手段の一つとして「現実に起きているデータを正しく見る」ことが重要だと思うが、どうも付加価値税にはあまりそれが無いようで「経済学の教科書が正しい」という意識で、その情報しか目に入っていないのではないだろうか。
例えば、税額控除型の付加価値税で国境調整(輸出国では課税せず、輸入国-仕向け地・消費地-で課税する)が必要な理由を教えてもらった時、最初に出てきたのが「輸入品と国産品の対等化」だった。

源泉地主義は「対等な競争」を阻害するが、仕向け地主義なら対等化が実現できるというものだが、これが広く信じられているらしい。更にこれを強く後押しするのが「消費税(付加価値税)は価格転嫁を通して、最終的に消費者が負担することが予定されている」という「間接税」論だ。これらの説明や理論は「現実」だろうか?

前者は、まず「輸送費・関税」を無視するという前提がおかしい。なぜなら、関税はともかく輸送費は必ず発生する。同等価格の商品を輸入したら、その輸入品は国産品よりも絶対に高くなる。現実には、輸出業者は輸入業者から輸入国の消費者が買える値段を聞いて、そこから運賃も関税も輸入業者の利益も含めて逆算して、輸出用価格を設定するので、国内向け価格と同じになる保証は無い。もちろん、その逆算価格が仕入れ価格を下回るようなら、輸出取引はしない。

そして、間接税論者は常に「最終的に消費者が負担する予定」を前提にするが、予定は現実ではないのだ。確実に起きているのは「自分の売上税額から仕入先の売上税額を差し引く」と「そのために仕入先から売上税額の情報入手が必要」の2点までだ。
その現実から下図の簡単なシミュレーション表を作成してみたら、真の姿が見えた。
・誤:輸出国では課税せず、輸入国で課税する
・正:輸出取引には課税せず、輸入国の税関輸入業者の仕入税額を発生させる

つまり、輸出国では輸出業者に課税しないことで商流を一旦リセット(消費者化)、輸入国の税関で輸入業者の仕入税額を発生させ、そこから商流をリスタートなのだ。この「現実」が「予定」を論拠にする間接税論者には見えない。

そして「輸出業者に課税しないことで商流をリセットする」ことが必要条件だから、間接税論者の「消費地課税だから、生産国では課税しない」に基づく「ゼロ税率」で運用する必要は全く無く、非課税で問題ない。輸入国の税収は非課税でも同じだ↓
むしろ、ゼロ税率での輸出還付金が国内業者の納税額の合計であることを考慮すれば(税務署を介した富の移転)、非課税の方が適切なのは明らかだ。輸出国の国内業者が発生させた「付加価値」に輸出国が課税して税収を得る事に、何も不都合はない。

また、上記のオペレートは、日本なら消費税、フランスならTVAという「内国税」に基づいているという「現実」とも整合する。ところが間接税論者には「付加価値税は国によって区切られる税ではない。だって、消費者が最終的に負担する事が予定されている税なのだから」と言う者がいる。「予定」に拘り過ぎ「現実」が見えなくなる「意図的な無視」の例と言えよう。

消費税は、消費者の税金(預り金)ではない!

↑この図面は、転載・流用フリーです。オリジナル図面のURL↓
https://www.mitsumori-yoichi.com/shohizei/wp-content/uploads/2024/03/shohi_zei_diagram.png

↑この図面は、転載・流用フリーです。オリジナル図面のURL↓

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