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立憲民主党の原口一博衆議院議員が、元自民党衆議院議員の安藤裕先生を招かれて、1月19日(金)に開催された、第23回日本の未来を創る勉強会。それを分けた原口先生の解説動画の7回目(26日(金))、ラストです。

 

原口先生、ありがとうございます。消費税の「強気を助け、弱気を挫く」性質は、その真の仕組みを理解すると見えてきますが、そうなると次は「じゃあ、何でそんなモノが導入されて、30年以上も続けられてきたんだ?」という疑問につながりますよね。根本的には「財政赤字で国が破綻する」「財政赤字を拡大する国債は発行してはならない」「税収が財源だから安定財源が必要だ」という、従来の貨幣観や財源論にまで踏み込んで、その転換こそが必要なんだと気付かざるを得なくなります。消費税の真実を知ることは、その入り口だと思います。

【消費税は間接税に擬態(なりすま)した売上税】
消費税の真実を知るために大きな壁になるのが「消費税は間接税」というロジックです。税は「法律にのみ基づく」と憲法84条(租税法律主義)にありますが「消費税は間接税」というロジックは、消費税法からはどうやっても導き出せない。なぜか? 「事業者は消費税相当額(税ではなく金額のみ)を価格転嫁(値上げ)する」を前提にしないと成立しないロジックであるにもかかわらず、肝心要の「価格転嫁の規定」が消費税法に無いからです。
 第4条(課税の対象)事業者の販売行為=売上
 第5条(納税義務者=租税債務者*=課税対象者=税負担者)事業者

     *税は「代金」ではなく「負債(貸付無しの借金)」
 第30条(仕入れに係る消費税額の控除)

      仕入税額=仕入先の売上税額を差し引いて納付
消費税法を読み解けば、消費税は「売上税 with 仕入税額控除」です。事業者が300円で仕入れて1000円で販売した時、売上税10%と消費税10%でどう違うか。


 売上税導入前 売上1000円-仕入300円=粗利700円
 売上税導入後 売上1000円-仕入300円-売上税100円=粗利600円
 売上税 with 仕入税額控除

  売上1000円-仕入300円-売上税100円+仕入税額30円=粗利630円
 消費税導入後(売上税額の値上げが前提

  税込売上1100円-税込仕入330円-売上税100円+仕入税額30円=粗利700円
  消費税納税額=100-30=70円、仕入先の納税額=30円

 

税額分を価格転嫁(値上げ)すれば、事業者の粗利は減りませんし、納税額100円+仕入先の納税額30円=納税額計100円は、最終消費者の支払代金1000円→1100円の増加額100円に一致するので、財務省は「消費税は消費者が実質負担者(納税額計の最終金銭負担者)で、実質負担者と納税義務者が違う税だから間接税」だと説明していますが、その前提の「価格転嫁の規定」が、消費税法には無いのです。
代わりに国は何をしているのかというと「事業者が幾らで販売しても、消費税率通りに値上げしているという前提」で、税額を算出させています。
 売上税額=税込売上*消費税率/(消費税率+100)

ここで、直接税と間接税の定義を整理します。
法律の直接税 納税義務者(租税債務者)
      →納付
法律の間接税 納税義務者(租税債務者)
      →特別徴収義務者(徴収と納付義務者)
      →納付
独自の間接税 実質負担者(税法に定めが無いのに租税債務者
に位置づけ
      →納税義務者(
租税債務者であるのに特別徴収義務者に位置づけ
      →納付

前二者は憲法84条(租税法律主義)に基づいています。ちなみに国税はすべて「直接税」です。実は「価格転嫁の規定」がある税法は、存在しません。「法律の間接税」は地方税の一部のみです(地方税法では直接税を「納付」間接税を「納入」と記述を分けています)。

最後の「独自の間接税」は、税法に規定が無い「実質負担者」を先頭に挿し込むことで、直接税を無理やり間接税に仕立て上げていることが分かります。つまり【消費税は間接税に擬態(なりすま)した売上税】なのです。実体は売上税だから、赤字でも納税額が発生するし、値上げができなければ、事業者の「損税」になる。そして「税は負債」なので、他人には渡せず「預かった税が手元に残る益税」なぞ存在しない

以上、ご参考になりましたら、幸いです。

~~~ここまで~~~

【消費税は間接税に擬態(なりすま)した売上税】動画へのコメントは、上記で最後。要点を整理して、ブログ「ヨウイチとウサコの常識がひっくり返る消費税」第16回で今週中に投稿します、なお、消費税導入の原因が誤りである点については、貨幣観を正す必要があるので、かなり先になると思うが、別稿で論じていく予定。
擬態と言えば、ファンタジーではミミック(宝箱に化けたモンスター)が有名だ。漫画やアニメで有名な「葬送のフリーレン」のフリーレンが毎度、頭を突っ込んでいるアレだが、消費税もミミックなのだ。


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