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能登半島地震でトラブルが続発している北陸電力の志賀原子力発電所。筆者も若かりし頃は原発に反対だったし、東日本大震災による東京電力の福島第一原子力発電所の事故の被害を想えば「原発は危険だ」「廃止するしかない」と主張する気持ちはよく分かる。

しかし、ただ「反対!」と言うだけの活動は、冷静さを欠いてしまう側面がある。反対するからには、その相手をよく識る必要があると思う。そもそも原子力発電所が必要とされ、各地に建設が進められてきた背景には、エネルギー安全保障、つまり石油や天然ガス等の輸入に頼らず、自前でエネルギーを確保して、イザという時に国民の生活を護るというお題目があったはずだ。
実際、ほとんどの原発が稼働停止しているために、老朽化した火力発電所を高価な石油を大量に輸入して、電気代高騰の原因になっている。

そして、原発を建設した電力会社こそが、もっとも原発事故なんぞ起きて欲しくないと考えているのは当然だろう。東電の例を見ても明らかなとおり、民間企業が背負うには、あまりにも重すぎる責任で、何と廃炉技術さえもまだ確立されていないのだ。個人的には、原発はすべて政府の管轄下にして、運用と維持メンテを電力会社に委託するのが良いように思う。

 

さて、志賀原発だが、実は北陸電力は年初から、トラブルの発生と対策の度にプレスリリースを出している。

 

昨日17日(水)に発生した1号機の非常用ディーゼル発電機の試運転中における自動停止のプレスリリースもある。2ページ目に電源系統概略図がある。

図の左下の赤文字部分を見れば分かるとおり、試運転で自動停止した非常用ディーゼル発電機の他に、試運転で健全性が確認された2台がある。停止原因は調査中だが、運用に支障はないと見て、差し支えないだろう。これが毎日新聞の記事だと「この非常用発電機は、外部からの電源が途絶えた時に原発に貯蔵されている核燃料を冷やすため、海水をくみ上げるポンプを動かすもの。安全上の「最後のとりで」となる設備の一つが、トラブルに見舞われたことになる。」と不安を煽られる。

 

北麓電力は他にも志賀原発の影響のQ&Aも用意している。

 

原発の全体図もあるので、今後、トラブルのニュースを聞いた時にどこで起きたのか見当がつくようになる。

 

よくある誤解に、大地震が起きると原発自体が一般の建物と同等に揺れると思われているが、原発が建てられているのは堅固な岩盤の上であり、1/2~1/3程度の揺れになるそうである。
 

何にせよ、恐怖の感情は「分からない」から起きるので、多少なりとも知識を持つことで、いたずらに不安になる必要はないと思う。何より、現場で点検や復旧に携わっている作業者の方には感謝の意を表したい。
 

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