シェフ・オブ・ザ・イヤ― | 洋一のブログ

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先月の「料理王国」で日本の第一線で活躍している料理人200人からアンケ―トをとり、日本最高の料理人を決める「シェフ・オブ・ザ・イヤ―2017」が行われました。




シェフ・オブ・ザ・イヤ―2017のベストシェフ第一位は


三ツ星レストラン「ジョエル・ロブション」で長年料理長を勤められました渡辺雄一郎シェフが選ばれました♪

渡辺雄一郎シェフは現在独立して「ナベノイズム」というお店を出されました♪






こちらは第三位の「フロリレ―ジュ」の川手シェフです♪

フロリレ―ジュは勉強の為に何度も食べに行きました♪
  



 
そしてシェフ・オブ・ザ・イヤ―2017の「レジェンド」部門の第一位は「ラ・ベットラ・ダ・オチアイ」の落合務シェフが選ばれました♪




そしてレジェンド部門第二位は「ル・マンジュ・トゥ―の谷昇シェフが選ばれました♪
 



僕はレジェンド部門の1位と2位に選ばれましたお二方とは直接料理の指導を受けたことがありました。

第二位の谷昇シェフは僕の調理師学校の頃のフランス料理の講師の先生で、詳しくは僕が先月アップしましたブログ「レストランのル―ル」に書いています。


第一位に輝きました落合務シェフは、僕は日清製粉主催のプロ向けの落合務シェフの料理講習会に三回参加した事があります。

そして神戸の僕の勤めている系列ホテルで落合務シェフの料理フェアが開催されました時には僕は料理スタッフとして参加して落合シェフと一緒に仕事しました。

こちらはその時スタッフの方が撮ってた写真で落合務シェフの隣にいるのが僕でパスタを伝授してもらっているところです。




日本の第一線で活躍されている料理人200人からレジェンド部門第一位に選ばれました落合務シェフは、日本のイタリア料理だけでなく日本の料理界そのものを変えたと言われています。

落合務シェフは今年で70歳になられますが。

日本人がまだまったくイタリア料理に関心が無かった時代に徒手空拳でイタリアへ渡り修業されてきました。

日本に帰ってきて、落合シェフは本物のイタリア料理を日本に伝える為に全身全霊を傾けます。

落合シェフが居なかったら日本にイタリア料理が根付くのはかなり遅れていたと言われています。

落合シェフはただイタリアから学んできた料理をそのまま日本でやったわけではありません。

イタリアには無い、そして日本にも無かったまったく新しいオリジナルの料理も創っていきました。

その中の一皿が落合務シェフの代名詞になりました「新鮮なウニのクリ―ムスパゲティ―」です。





この落合務シェフが創作した料理は落合シェフの代表作と言うだけでなく、イタリア料理を代表する料理にまでなりました。

今、日本全国のイタリア料理店でこのウニのクリ―ムスパゲティ―は看板商品として並んでいますが。

すべて落合務シェフの影響です。

この料理はイタリアには存在しませんでした。

落合シェフは日本に帰ってきて、なんとかお店の看板になるような料理を創作しなければと考えていて。

あるとき日本人の大好きなウニを使ったパスタを創作しようと考えました。

じつはイタリアにもウニのスパゲティ―はあります。

しかし

落合シェフがイタリアで学んだウニのスパゲティ―は。ペペロンチ―ノのオイルベ―スのスパゲティ―にウニを絡めて作ったパスタで、食べてみたら美味くもなんともない。

落合シェフはイタリアでこのパスタが作られているのを見ていて「よくこんな美味くもない料理を作ってるな」と思っていたそうです。

そこで落合シェフは日本に帰ってきて、考えて考えて、ウニをクリ―ムで絡めて滑らかなパスタにしようと考案しました。

そして落合シェフはクリ―ムを使ったウニのスパゲティ―を作ってみたのですが。

食べてみて満足するくらいウニの風味を生かすには、とんでもない量のウニを使用しなければ美味しく出来なくて、これだと一皿がとんでもない値段になってしまうので落合シェフは悩みに悩みました(@_@;)(@_@;)(@_@;)

ここから落合務シェフのパスタの歴史を変える料理の創作が始まりました。

どうすればコストを掛けずにウニのスパゲティ―を作ることができるのか。

料理に限らずすべての創作する人々がぶち当たる壁だと思われます。

落合務シェフは様々な素材の風味を頭の中に思う浮かべて。

様々な風味を掛け合わせて。

そして出来上がったのが。

オリ―ブオイル × ニンニク × アンチョビ × 白ワイン× トマト × 生クリ―ム

これらの素材を掛け合わせましたら。

絶妙なバランスでウニの風味を創造する事が出来ました。

この創作したウニの風味をクリ―ムソ―スを使えば、少ない量のウニでも驚くくらい濃厚なウニの風味のスパゲティ―を作ることに落合シェフは成功しました。


代表作「新鮮なウニのクリ―ムスパゲティ―」の完成です。


少ないコストでアイデアと工夫で一流の皿に創作する。

お落合務シェフはこのウニのクリ―ムスパゲティ―のレシピを惜しげもなく公開しました。

日本のイタリア料理界の為と思いまして。

僕は落合シェフの講習会を受けたときにこのスパゲティ―も学んだのですが。

その講習会の時に落合シェフは言いました。

私もみなさんと同じようにお店が軌道にのるまでに大変な苦労をしてきました。

ですからみなさんがお店をやられている苦労は凄く良く解るんです。

それでもしお店の売り上げで悩まれているような方がいましたら。

ぜひこの「新鮮なウニのクリ―ムスパゲティ―」をメニュ―に載せてください。

抑えたコストで高級感のある濃厚なウニのスパゲティ―はお客様に喜ばれて。

きっとこの料理がお店を救ってくれます。


そう落合シェフは講習会で語られていました。

じつは落合務シェフの料理のキャリアは僕の勤めているホテルからスタ―トされて、僕にとっては大先輩にあたります。

同じく料理フェアでスタッフとして一緒に仕事をしましたイタリア ピエモンテ州の三ツ星「アル・ソリ―ゾ」の女性料理人 ルイザ・ヴァラッツアさんと並んで一番尊敬する料理人です。



落合務シェフは70歳になられます現在も現役バリバリで日本イタリア協会の理事長も勤められて、日本のイタリア料理の普及の為に尽力されています。