中将湯の活用法 | 漢方1日1歩のブログ

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1日生きるとは1歩進む人生でありたい(by湯川秀樹)の言葉のように、傷寒論や類聚方広義、勿誤薬室方函を参考に1日1歩づつ漢方医として成長していきたいと思っています。(実際に患者に処方するにあたっては添付文書を参照され、自らの診断と責任でご処方ください。)

 昭和5年6月22日に日本初の市販入浴剤であるバスクリンが誕生している。もともとはツムラの家伝薬中将湯の煎じ薬の残りを風呂に入れたところ皮膚病が治ったことを参考に開発が進んだという。中将湯の構成生薬は

日局シャクヤク 2.0g
日局トウキ 2.0g
日局ケイヒ 1.5g
日局センキュウ 1.0g
日局ソウジュツ 1.0g
日局ブクリョウ 1.0g
日局ボタンピ 1.0g
日局トウヒ 0.7g
日局コウブシ 0.5g
日局ジオウ 0.5g
日局カンゾウ 0.4g
日局トウニン 0.4g
日局オウレン 0.2g
日局ショウキョウ 0.1g
日局チョウジ 0.1g
日局ニンジン 0.1g
であり、四物湯に牡丹皮・桃仁の駆瘀血作用薬に加え、理気薬等が加味され、なかなか魅力的な構成生薬である。現在保険適用の漢方外用薬は紫雲膏だけであり、それもあまり使用されていない現況である。 漢方外用剤の灯を消さないためにもせめて紫雲膏だけでももっと治験例が増えるように願っている。


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