BABYMETALのボーカル SU-METALを見ていて思い出すのは、ゲームのFF10に出てくるアニマという身体に鎖を巻かれ身動きできない状態で即死技を発動する召喚獣*1です。
その召喚獣アニマは攻撃力が巨大過ぎて制御不能なのでその地を統治するシーモアというボスが何重にも鎖を掛け、ようやく制御できるレベルとして操れる状態に置かれているが、その強大なパワーで常に鎖を引き千切ることができる。アニマと戦う側としては常に鎖が解かれないことを祈るばかりだ。すぅちゃんも同じく、野放しだと即死技を繰り出すことはメイトの人達は知っている。
ほら、フェスで、「一緒に歌って」と囁いた時、何人かは即死したはずだ。私もその一人。
プロデューサーの小林さんは自覚してるかどうかわからないが、すぅちゃんのフルパワーを封じるために母国語でない英語で煽るという鎖を掛けて、メイトの即死をくい止めている。英語圏から見れば日本語の歌詞で歌うことが即死を食い止めているということなのだろう。

他にもすぅちゃんを抑える鎖が有る。
他のバンドやグループでは考えられない布陣が二つめの鎖。
つまり主役のボーカルすぅちゃんに、二、三歩後ろに引かせて歌わせた。目立たせる戦略ならボーカルを前に出す。ステージ前方だと、すぅちゃんがステージ奥で歌うから見えない時だってあるんだ。
第三の鎖はダンス。すぅちゃんに100%の歌唱をさせないように、ハードなダンスを踊らせる。
第四の鎖は、小林さんのメガネにかなった超一流のギター、ドラム、ベースの生演奏はすぅちゃんの歌声による即死攻撃を少し和らげている。
第五の鎖は、ダンスの天才、可愛いYUI-METALが、MOA-METALとシンクロすることで魅力を増幅しながら踊るのだから、すぅちゃんはそれに見劣りしないダンスを踊らなければならないという制約がある。

すぅちゃんは五重に鎖を巻かれて歌っているのだ。

BABYMETALとは5つの鎖でSU-METALの才能を抑制し、程よいバランスを醸し出すバンドである。

これがプロデューサー小林さんの見つけたメタルの真髄じゃないか?

鎖を掛けて成立するのはSU-METALだからですよね。

すぅちゃんのソロ曲、アモーレ、悪夢のロンド、紅月、NO RAIN NO RAINBOWは、布陣の鎖と、ゆいもあダンスの鎖が解き放たれている。私がメイトになったのはこの曲達を聴き、全ての鎖が解き放たれた中元すず香のおとしもののカバーをYOUTUBEで聴いてからだった。





*1このゲームをやると最初の方に出て来るので自分がまだ戦闘レベルの低いこともあり
ラスボスより強い印象が今も残る。たしかアニマという名前すら闘っている間わからず得体の知れない恐怖さえ感じた。