どうもー。今回はDir en greyですー。なんとなく一番有名なやつを。
GAUZE
2,884円
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『GAUZE』
01.GAUZE -mode of adam-
インスト、10→5までカウントダウンしたのちトランス系のリズムとバンドサウンドが登場。まあノイズ系のよくあるやつ
02.Schweinの椅子 ★★
Die作曲。超攻撃的なスラッシュハードコアで、メンバーコーラスが暑苦しい(笑)。メロ部分はV系らしい妖しい歌謡テイストですが、シャウトの鋭さがこの曲の肝。好みではないですが勢いが気持ち良い。当時のリスナーがどんな衝撃を受けたかはわかりませんが、90's王道コテコテナンバーの完成形なんじゃないですかね、これ。
03.ゆらめき ★★☆
Shinya作曲、3枚同時デビューシングルの一つでバンド最大の売上。メロディアスなサビがいきなり心を掴み、決して派手ではないシリアスな歌謡ロックながらインパクトのある楽曲。リアリティを付加した失恋系の歌詞も切ない。女の子より男の方が好きそう。
04.raison detre ★★★☆
ToshiyaとShinyaによる共作、手数の多いダンスビートでドラムとベースがぐいぐい引っ張り、少しファンクノリも垣間見える。でもメロディは超王道!特にBメロが素晴らしい!!サビではベースが暴れまわりこれまた気持ち良い。シングルでもイケる出来。
タイトルはV系でもよく登場する「存在理由」、浮気のせいで彼女にカミソリでやられちゃう的な歌詞も好き。
05.304号室、白死の桜 ★★
Die作曲。リズムだけ聴くとジャングルビートでノリは良いものの、ギターとメロディは重苦しく、死を待つ主人公の悲痛な想いを描き出す。少しレトロな印象もあるサビはとても力強い。自分はあまり好みではないですが、結構好きって言う人が多いですね。
06.Cage ★★★
薫作曲、4thシングル。スリリングなバンドサウンドで疾走し、全編わたってメロディアスな王道ナンバー。リズム隊が細かく動いており、間奏ではベースソロも。YOSHIKIプロデュースによるピアノ・シンセアレンジもいい感じ、シングルらしい作り込みでクオリティ高い。
07.蜜と唾 ★★☆
薫作曲、タイトルは左右反転されており読みは「つみとばつ」。今作の中でも特に過激な猟奇殺人をテーマにした歌詞。ハードコアながらもサビは妖しくメロディアスに、ツタツタリズムで爆走。これも好みとは違うんですが、人間の刺激されてはいけない部分を刺激してくるので(笑)、久々に聴くと気持ち良い。
2011年にリメイクされるも原曲のメロディアスさをそぎ落としたドゥームメタルに変貌。ひたすら重く当時の音楽性には合っていましたが音源ではあんまり面白くもなく。最近『GAUZE』再演ツアーで久々に原曲が披露されて嬉しかったですね。
08.mazohyst of decadance ★★
薫作曲、9分越えの大作。シタールが怪しげな雰囲気を醸し、最初から最後まで重苦しい雰囲気が延々と続く。歌詞も前曲同様、それ位以上に過激で、堕胎された子供がテーマで痛々しい。京のシャウトは現在のDIR EN GREYに勝るとも劣らないほどの鬼気迫る悲痛さ。その部分はかっこいいんですけどね…、
PVもかなりきつくて、途中で見るのやめちゃいました。大人になってからも未だに踏ん切り付かずちゃんと見れていません…。
09.予感 ★★★★
Die作曲、5thシングル。透明感あるギターが印象的、王道の切なさを持ちながらキャッチーな楽曲。逆に歌詞は結構猟奇的だったりもするのだけど、ほんとねえ、ほっとする(笑)。前曲が辛すぎて(笑)。これまたリズム隊が派手でメロディアス。京もクリーンボーカルのみで美声を響かせる。ベタですがやっぱり良いですねこの曲は。
わりと知名度も高く、V系興味ない友人も知ってました。
10.MASK ★★☆
薫作曲。小気味良いカッティングと、機械の如くきめ細かいリズムを刻むドラムが引っ張る怪曲。リズミカルで音の遊びも多くノリはひと際良い、様々な声を使い分けたボーカルが癖になる。エンディングで急にシャウトするアグレッシブなパートが始まりフェードアウト。
11.残-ZAN- ★★★☆
薫作曲、3枚同時デビューシングルの一つ。V系の歴史の中でもかなり重要な曲ではないでしょうか。超高速のツタツタリズムでひたすら爆走、メロディはあるにはあるけどもひたすら叫びまわる、超攻撃的なキチガイナンバー。歌としては全然好きじゃないですが、聴くとアドレナリンが出るというか、これもイケないところを刺激されます(笑)。カラオケで歌いたい曲の上位。
これをシングルで切るのがいいし、苦情殺到のMステ事件(知らない子は検索してみよう!)に発展するほどTVであっても自分たちの姿勢を貫いてるのがかっこいい。番組の演出家も最高や。
12.アクロの丘 ★★☆
薫作曲、こちらも3枚同時デビューシングルの一つ。アコギとストリングスが美しい長尺のバラード。雰囲気を大事にするあまり必要以上に長くなってる感はありますが、穏やかで暖かなメロディが良い。9分42秒と長いですが終わりの1分は実質EDインストです。
ヴィジュアル系の代表的な「丘」として、PIERROTの「メギドの丘」と共に現在でもネタにされる楽曲(笑)。
13.GAUZE-mode of eve-
グニャリとした1音のみで、5秒のみのトラック。1曲目のカウントダウン(5→1)はアクロの丘の終わりにくっついちゃってるのがとても不満です。なにゆえこの構成。
総評 [お気に入り度★★☆/ おすすめ度 ★★★★]
1999年にリリースされたメジャー1stアルバム。YOSHIKIプロデュースによるシングル5作は非常にキャッチーでさすが十分なクオリティ。半分がそのシングル曲ながら、アルバム曲のアクの強さも半端じゃないし、バラエティに富んだ構成。1曲1曲が全部個性的。しかも全曲PVありで力入ってます。
いわゆる90年代V系の総括のような作品。耽美で過激、ハードでメロディアス。大御所バンドからの影響がちらほらあるものの、逆に2000年代のV系バンドでこの作品に影響を受けたと公言するメンバーも多かったです。
僕自身世代ではないですが、『VULGAR』からさかのぼって高校時代は良く聴いていました。「mazohyst~」以外は全部歌えちゃうぐらい(笑)。
今聴くと「若い!」って印象も強く、京の歌いグセが強め。手数の多いリズム隊が特徴的、2人ともかなり細かいです。ギターは今でこそ速弾きから激烈ヘヴィリフまでカッコよくこなしてますが、この頃は目立つフレーズは多くないですね。
DIRも現在形で進化してるバンドなので、古い作品はあまり聴かなくなってしまいました。でも間違いなく今のシーンを形作った作品の一つでもあるので、ぜひ基本の一つとして聴いておいてほしい作品。
ベストソング / 予感