お久しぶりです!
家族のあれやこれやがありまして、精神的にも体力的にもどん底だったので中々書けなかったのですが、またぼちぼちやっていこうかと思います
というのを2、3か月前から書こうと思ってなぜか毎回投稿エラーに…
さて今回はガゼットの最新アルバム「BEAUTIFUL
DEFORMITY」です。なんだか最近海外バンドのようなペースになり、久しぶりにリリースされたフルアルバム。
初回盤は物議を醸しましたが、どの形態でも収録曲は変わらないのは本当に良心的。売れているからこそ出来ることなのか、SONYだからかはわかりませんがこれが正しい形だと思います
そんなこんなでレビューーー!!
『BEAUTIFUL DEFORMITY』
01.MALFORMED BOX ★★★
女性Vo、エレクトロなど、以前から取り込んできた要素で構成されているため目新しさのないインストですが、オリエンタルなシンセと後半のマーチングドラムがいいアクセントに。環境音楽の如き味気ないインストより断然かっこいいです4
02.INSIDE BEAST ★★★★
1曲目からシームレスに繋がる、エレクトロでダンサブルな縦ノリナンバー。サビは全体的に今までの焼増し感がありますが、ヘヴィ過ぎずいい意味で軽薄な音色とボーカル、自然と体が動くリズム。演奏的な魅力が低いのは少し残念ですが、れいたのスラップが増えたのは良いですね
03.UNTIL IT BURNS OUT ★★☆
疾走感満点で、序盤の起爆剤といったナンバー。前曲とは打って変わってストレートでメロディアス。余計な肉がなくクオリティが高いですが、ヘヴィ&メロディアスであること以外にフックがなく飽きやすいかな。個人的にはいまいち
04.DEVOURING ONE ANOTHER ★★★☆
再び電子音、女性Vo満載のインダストリアルナンバー。呪いの様な歌詞とメロディー、また全体的にシャウトが多めでテンポが遅いので一聴しただけではピンと来ないかもしれません。ただどっしりとしたサビは妙な中毒性とノリの良さがあり、結構好き
05.FADELESS ★★★★
唯一のシングル曲、これまた女性Vo入り。ミディアムテンポながらインパクトあるイントロがかっこいい。8月末のリリースという事もあってか、艶やかで影のあるメロディと歌詞はイライラする様な熱帯夜がよく似合う。派手さはないけれどエロティックな魅力があります。
06.REDO ★★★★★
戒原曲としては通算2曲目、ピアノを絡めたジャジーなシャッフルナンバー。「GENTLE LIE」と同じく、悲恋系の女歌をいい意味でルーズな演奏が引き立てる、大好物(笑)。甘く艶やかなギターソロは葵によるもの、これも良い。音が軽くないのは喜ばしいことなんですが、ギターの歪みが少しうるさめなのは残念
07.LAST HEAVEN ★★★★
2本のアコギが悲しげに絡むバラードナンバー。アコギメインの楽曲はいくつかありますが、それとは一味違う、洋楽的な乾いた音使いが逆に儚さを強めている感じ。渋く感傷的に歌いあげる麗のギターソロがとてもいい。上手くなったなあ…
08.LOSS ★★★★
テンポは速いものの、幾分耽美な香りのするメロディアスでハードなナンバー。アルペジオとディレイで切なげな雰囲気を作り、サビではキャッチーなメロディと共に疾走! ドラマティックで素直にカッコいいです。ただ3曲目同じく正統派故に飽きやすいかも
09.THE STUPID TINY INSECT ★★★★★
ライブのノリを凝縮したような、まさに最近のガゼットらしいノリのいいハードナンバー。こういうの好きでしょ?なあざとさが・・・大好きですよ(笑)。サビでは飛び跳ねたくなること請け合いで、もう十八番ですねこの手の曲調。だから新鮮さは薄いもののバカっぽさが好印象
10.IN BLOSSOM ★★☆
一転してダークでヘヴィ、サビではテンポダウンし"BLOSSOM"の名の如くメロディアスに咲く…これももうお馴染みですね。飽きやすくて個人的には好きではないです。
4曲目とこの曲は葵原曲ですが、大体がこの手の曲なので、もっと思いきって遊んだ曲を聴きたいなあ
11.鴉 ★★★★★
超久々のれいた原曲というのもあって、珍しくベースのスラップから始まるハードナンバー。9曲目とさほど曲調が変わらないのですが、こちらは小馬鹿にしたようなメロディ(ラップ?)と演奏がフックになり、Bメロでメロディアス、サビでは早口でリズミカルなボーカルが顔を出します。キャッチーではないものの癖になるサビメロがとてもお気に入り
12.黒く澄んだ空と残骸と片翅 ★★★★
過去の人気曲「春ニ散リケリ、身ハ枯レルデゴザイマス。」と対になる曲。Aメロや構成など結構面影はありますね。昔のギルガメッシュを彷彿させる、メロディアスかつ暑苦しいヘヴィさが良い(笑)。サビはキャッチー、色んな意味でガゼット「らしさ」がプンプンで、これもクオリティが高いです
13.TO DAZZLING DARKNESS ★★★
退廃的でダークなミディアム曲。あえて彩を排し、深く濃い世界を描いています。メロディアスだけどキャッチーではないので印象に残りづらいですが、いい締めだと思います。アウトロの余韻から次曲へつながります
14.CODA ★★
ドラムというより民族太鼓的なリズムとアコギが大陸的な印象を残すインスト…と思いきやルキの語りが。2部構成の映画のエンディングといった感じで、このアルバムも終わりを迎えます
[お気に入り度 92 / オススメ度 85]
今作は世界観やコンセプトがなく、「the
GazettEを意識した曲」を選んで制作された。なので「INSIDE~」「THE STIPID~」「鴉」のように似たノリはあるものの、メンバー5人の曲を入れてくれたのは嬉しいところ。上の3曲とも原曲者は違いますし。
とは言い条、アルバムとしてのバランスは…。ただ全曲キャラが立っており、繋ぎ担当のような曲はないのは良い点でもあり、さながらライブのセットリストのような曲順のおかげで最初から最後まで聞きやすく、1曲1曲が楽しい。
前作でかなり増えた電子音も少し減り、音、メロディともに今回も更に研ぎ澄まされた感があります。もっとがっつりビジュアル系!ってなメロディも聞きたいんですけどね
演奏面についてはもう安定してますね、相変わらず音質も良い。リズム隊は太さもキレの良さも十分で、特に前作「DIVISION」で支えることが多かったベースは活き活きとしている印象。
ギターはチューニングを上げたことで聴きやすくなりました。麗はテクニカルさ、葵は艶やかさと、持ち味を更に磨いた印象
ルキもよくなってますね。癖はあるけどV系では聴きやすいし、高音の伸びもかなり良くなってきてます。ライブではシャウトの迫力も上がっています
前回のレビューしたのは「スペルマルガリィタ」、当たり前ですがクオリティは段違いです。個人的には一番好きな作品。まだまだムラがありますが、その貪欲な姿勢こそガゼットです。ルキ以外のメンバーも積極的にバンド外の活動してほしいななんて
2014年はライブのみでしたが、今年2015年は13周年を迎え新たな展開も目白押しで楽しみな限り