病院という隔離された所で
母は車イスに座り
無表情に私の顔を見ている
喋れず、笑えず、動けず
私が高校を卒業するころ
母は兄がいる神奈川への引っ越しを決める
私の卒業前に引っ越しを完了。
まぁその辺は、母ならではの思い立ったら吉日的な発想で発送。
私は自分の卒業を終えた後、一人家族が住む神奈川へ
何もする事がなく、上京した私に
あんた、何か夢ないのん?
折角上京したのに、勿体無い
連日の夢を持ちなさい攻撃に
私は俳優をと答えてしまう…
養成所のオーディション
受かる訳がないと気軽に行くと
100人ほどのオーディションで
合格者95人という高確率の合格者に入ってしまう。
養成所の入学金
35万円也
まぁ今思えばいい商売である
特に輝きを感じない志願者を
合格させちゃえば、一人に月35万円が自動的に入金され、毎月2万円づつ授業料が入金される。
半年間で辞める。まぁ…ほんと…
無駄遣い…
そんなこんなウダウダしていると、訳あって神奈川の家を出ることに。
一軒家から小さなアパートへ
よくよく聞いてみると、私の部屋はない
母より
あんた、彼女の家に住まわせてもらったらどう??
ほ~
なるほど斬新なご提案をありがとう
マイ財産15万円を握りしめ
急に突撃晩ごはん
彼女のマンションへ
あれよあれよと時はすぎ、気づけば
授かり婚
今まで私が知っている家族とは違い
お父さん、お母さん、お祖父さん、お祖母さんが仲良く暮らす暖かい家庭の娘さんが私のお相手
本当に自分に対し何て愚かだと今は猛省しているが、当時の私はそんなお相手のご家族に私の家族を見せる、会わせるのが恥ずかしく思っていた。
母へ
ほんまごめんなさい
母は私の子供を、愛してくれた
それなのに
ほんまごめんなさい
母は、私の愚かで醜悪な思いを知ってか、知らずか
笑顔を絶やさないでいてくれた