REAL ME -266ページ目

あなたの周りには闇なんか少しも存在しない

あなたは本当の夜を知らないんだろう


だから私はあなたの近くにいると目も開けることが出来ない

光が目にしみて何も見えなくなってしまう



あなたと私は対極の存在なんだ

だからあなたの隣にいれば、いつか私の中の暗くてジメジメした日の当たらない部分が消滅するんじゃないかなんて期待してしまうんだ



本当の?

それは出会ってから4年、別々になってからは3年経ったある日のこと。


その日は雨が降ってた。

私は自分が今出来る最高のおしゃれをして出かけたんだ。

行く先は苦い思い出の残る街…


緊張して、息が止まりそうだった。

久しぶりに見る景色に余計緊張が高まってしまう。

目は無意識にあなたを探す為にキョロキョロしてしまう。


そして人混みの中から懐かしい人が現われた。

緊張は最高潮でうまく呼吸が出来ない。


当時は一番近くにいて一番気を使わなかったはずなのに、その時にはお互い敬語を使ってしまう程に他人に戻ってしまっていたんだ。

懐かしいような初対面のような不思議な気持ち。

私がよく知っていたあの人はもういなくなってしまったのかもしれない。



雨の街に出る。


知り合いとか職場の人に私といるところを見られて気まずくないのかな?
周りからは彼氏彼女に見えてるのかな?

あなたのさす傘の中で、久しぶりのあなたの隣で私はそんなことを考えてた。


前は毎日一緒にいたんだからこんなシチュエーションもあったかもしれない。
でももう記憶が霞んでしまってうまく思い出せなかった。



私達は変に他人行儀のままだった。


噛み合わない空気をどうにかしようと必死で、お互いアルコールにばかり手が伸びていたように思う。



ほろ酔い状態に入ったあなたは私に今自分がどれだけ成功しているか、話して聞かせた。

自慢話なんて普通なら何こいつ?ってなるところだけど、その時は違った。


私とあなたは一番駄目で苦しい時を共にした同士だったから、素直に嬉しいって思えたんだ。

あなたの話を聞いている時間が永遠に続けばいいのに、なんて考えた。

それと同時に、3年前にこうなっていたらっていう何とも言えない気持ちも込み上げてきた。













店を出て、あなたの家に向かう。

家までの風景も、部屋も、何一つ変わっていないように思えた。


こうなる流れは予想してた。でも何故か物悲しさを感じてしまう…


久しぶりのSEX。
でもお互いそこにもう愛はない。
あの時最高だって思ってた相性も今ではすれ違いばかり。

3年っていう月日は短いようで人が変わるには十分すぎるほど長い。

私もあなたもSEXひとつとってみても趣味も癖も何から何まで変わってしまったんだ。




私にとっては初めての本気の恋だった。
運命の人だって本気で思ってた。

運命の人なんだから、一度離れてもまたいつか必ず戻るだろうなんて考えてた。


でも実際は違う。
違う環境にいれば人間なんて生き方も考え方も変わってしまうものなんだ。


私が本当に大好きだった人はとっくに消えてなくなってしまっていたんだ。


私が愛した人はもうこの世に存在しないんだ。



私はあの日そんな事実に気付いてしまった




If you were a Vampire...

それでいつか私の前だけで本性を現してくれたらいいのに。