今朝は深い古井戸に落ちて上から蓋をされ閉じ込められると言う悪夢で目を覚ましました。「ねじまき鳥クロニクル」にそのような場面があったのでその影響かも知れません。耳鳴りは相変わらずありますが少し弱めです。


今年に入って書き続けていた論文がやっと完成しました。PSS(略称です)と言う欧州の個体物理関係の学術雑誌に投稿するつもりです。この研究所に来て書いた2つ目の論文です。


博士課程から数えるとこれが31本目の論文になります(もちろん査読を通ればの話ですが)。これまでの総引用回数は729回。40歳を前にしてこの業績はあまり褒められたものではありませんが、これが今の僕の実力と言うことなのでしょう。


2年前、運良くこの研究所に再就職出来たものの、うつ病が回復せずこの2年間はアイデアを出すのにも苦労し、実験においても十分な結果が出せなかったと言うのが正直なところです。博士課程や助教時代には次々にアイデアが出て、同時に2~3の研究テーマをこなしていました。この2年間はアイデアを1つ出すのにもかなり苦労しました。


これはうつ病のために脳が働いていない事もあると思いますが、年齢的にも創造性が低下し始めているのかも知れません(もうすぐ40歳です)。アイデアを出すのにこんなに苦労しているようでは今後アクティブな研究活動は無理かも知れない、と弱気になってしまいます。


もう物理の研究者としてやって行くことは諦めてしまおうかとも思ったりします。以前ある方が助言してくださったように、小規模な大学に移って、研究ではなく教育活動に専念する方が自分には向いているのかも知れません。そうする事によってうつ病も回復に向かうかも、という微かな期待もあります。


すごく弱気な事を書いてしまいましたが、このところ半ば本気でそのように考え始めているところです。