結果は2対4で敗れました…
この日の解説はタイガースOBで、日本一戦士の工藤一彦さん。
僕が若かりし頃、初めて担当したプロ野球中継の解説が工藤さんでした。
タイガース中継を担当するようになり、工藤さんにもお伝えしましたが…
「ごめん、覚えてないわ」と言われましたが(笑)
この日の勝敗の分岐点…
スポーツ紙やスポーツニュースなどでは、6回裏の一死二、三塁での無得点にスポットが当たっています。
中継では、能見投手が中村選手に打たれた先制タイムリーのシーンにもスポットを当てました!
初回二死から二つの四球で一、二塁…
ここで中村選手を迎えます!
脇腹の違和感で4試合欠場後、前日に復帰も4打数無安打。
初球のインサイドのストレートを、ほぼ無反応で見送りました。
工藤さんは「現状の中村選手はインコースのストレートは打つのは難しい。変化球を右方向の意識で待っていると思います」との解説。
常識的には、中村選手のような強打者にインコースを続けるのは勇気がいります。
しかし、脇腹の状態が万全とは言えない打者の懐をつくことは有効かもしれないという解説は「なるほど〜」と思いました。
結果はアウトコース寄りの変化球を右方向に打たれ、先制点を許します。
そして、3回にも同じような状況で、今度は3ランホームランを浴びました!
これが意外にも中村選手の甲子園初ホームラン!
メモリアルアーチが試合を決める一発になりました。
4打点された中村選手にインコースのストレートを投げたのは第一打席の初球だけでした…
インコースを投げたから防げたかどうかはわかりませんが、バッテリーとしては悔いの残る配球だったかもしれません。
投手心理、バッテリー心理の解説に長けた工藤さんならでは視点だと感じました。
3時間超の試合の中で、わずか1球の分岐点…
それを探るのも野球観戦のた楽しみであり、それを提案するのも野球中継の醍醐味ですね(^^)
以上、スポーツアナウンサー寺西裕一でした。