「阪神vs中日」中継、名前を呼ばれる | 現役スポーツアナウンサーから学ぶ、スポーツ実況に特化したアナウンス講座! 

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金曜日は甲子園で「阪神vs中日」の中継でした。

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この3連戦は、7月の「ウル虎の夏」ユニフォームのお披露目です!

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前が黄色と黒、後ろは背番号以外は全て黒、なかなかカッコイイです!

また前回のナゴヤドームで負け越しただけに是非とも勝ち越したい中日戦でもありました(^^;;


メッセンジャーの粘りのある投球、梅野が盗塁阻止した2度のアシスト、キャンベルのタイムリーなどがあり、この日は阪神が快勝でした(^o^)


この日の解説は上田二郎さん。

元阪神の投手でアンダースロー、シーズン22勝を上げたこともある名投手です!

現役引退後はニ軍や一軍のの投手コーチを務め、フロントにも入り、長くチームを支えています。

老若問わず、「ジローさん」と呼ばれる気さくな人柄で、関係者、メディアなどに愛されているキャラクターです(^^)


僕がコンビを組むのは、ずいぶん久しぶりでした。

お互いに「何年ぶりだろう〜」と言いながら本番に入りました。


上田さんが人から好かれる大きな特徴は、本番中にわかります。

上田さんは必ず相手の名前を呼んでくれます!


話し始める時に「寺西さん」、「先ほど寺西さんが言われたように」「寺西さんのおっしゃる通りです」などなど…


実はこれ、僕たち実況者がよく使う手法でもあります。

「カクテルパーティー効果」ご存知でしょうか?


パーティーで様々な人々が会話を交わしてザワザワしていても、この中から「自分の名前」や「自分の名前に近い音感」は判別する、というものです。


つまり、それだけ自分の名前に対する意識は強いということです。

ですから、人は「自分の名前を呼ばれることを潜在的に好む」というものです。

僕たちがインタビューや解説者とやり取りをする時は名前を呼んでから質問に入ります。

名前を呼ばれた本人は潜在的に相手への距離を縮め、同時に名前を呼ばれた「責任」も生じ、キチンと対応してくれる確率が上がります。


上田さんが「カクテルパーティー効果」を、ご存知かどうかは定かではありませんが、相手の名前を呼ぶことで「愛されキャラ」になっている可能性は高いと思います。


ぜひ、皆さんも様々な場面で試してみてください!


人間関係が変わってくるかもしれませんよ(o^^o)


以上、スポーツアナウンサー寺西裕一でした。