「危機管理」 | 現役スポーツアナウンサーから学ぶ、スポーツ実況に特化したアナウンス講座! 

現役スポーツアナウンサーから学ぶ、スポーツ実況に特化したアナウンス講座! 

野球・サッカーの実況歴は各1000試合以上、競馬実況数は15000レースを超えています。数多くのシビアな現場を経験してきた現役アナが「喋るスキル」を通して、貴方の才能をアッという間にパワーアップします!

 先週の土曜日、講座の受講生が「うまDOKI」デビューしました。


ゲート前レポートと勝利騎手インタビューです!



心配で、西京極から携帯電話のテレビでドキドキしながら見守っていました。


安田美沙子さんと木村アナウンサーが「この番組初登場!」と煽って盛り上げてくれたにもかかわらず・・・散々な「メイクデビュー京都」(デビュー新馬のレース)となりました。



放送サイドの人間は観ていれば「音声トラブル」と容易に想像できます。音声モニターの何らかのトラブルでしょう・・・。


放送席の二人との会話が全くかみ合わず、呼びかけにも返事なし・・・視聴者は「何しとんねん!」ですね。



本人もブログで反省の弁 を述べています。



すぐに携帯メールで事情を聴き(こちらも中継前でバタバタでしたが・・・)、晩は西京極近くの居酒屋に召集です!



アナウンサーはアンカーマン、放送の最前線の仕事です!


魅力的な反面、露出した放送における全ての不手際の責任も負う仕事です。


ならば、トラブルを最小限に抑える「危機管理」が必要です。



今回、僕なら「すみません、お二人の音声が聞こえづらいので、こちらから気になる馬の様子をお伝えしますね」と断って一方的にレポートする方法を選択したと思います。これは本人にも伝えました。


台本通りに行かないのが生放送!何でも台本通りで進むなら、僕たちの存在意義はないも同然。


不測の事態に対処することも「ギャラの内!」です。(笑)




僕も、彼くらいの年齢の頃は多くの失敗をしました。


今回のようなことが起これば「音声スタッフが悪い」と人のせいにしていたかもしれません。


その点、彼は今回の出来事を「自分の失敗」と受け止めていることは素晴らしいと思います。



思い通りに運ばなかった結果を「自分のこと」として受け止められなければ「進歩」「前進」はありません。



今回は、本当に「うまDOKI」のスタッフや京都放送にご迷惑をかけました。申し訳ない気持ちで一杯です・・・!


もし、ご寛容いただき再びチャンスがあるなら、ぜひとも「2戦目での勝利」を挙げて欲しいものです!




東京出張3日目、水曜日は欧州チャンピオンズリーグ「トラブゾンスポルvsCSKAモスクワ」の実況を担当します。


本田選手、ベンチ入りしないかな~




以上、スポーツアナウンサー寺西 裕一でした。