「プロがしていること」 | 現役スポーツアナウンサーから学ぶ、スポーツ実況に特化したアナウンス講座! 

現役スポーツアナウンサーから学ぶ、スポーツ実況に特化したアナウンス講座! 

野球・サッカーの実況歴は各1000試合以上、競馬実況数は15000レースを超えています。数多くのシビアな現場を経験してきた現役アナが「喋るスキル」を通して、貴方の才能をアッという間にパワーアップします!

 木曜日から新学期がスタート。


大学でもフレッシュな1年生が、僕の講義に出席してくれました。


今年で5年目、少しガイダンスの構成も変えて臨みました。受講感想での内容の手ごたえは上々です。


「どの講義を取ろうか、迷っている」そんな学生の心内は、大学院生になりたての僕にもよくわかります。


「履修表とにらめっこ」している学生は、前日までの自分を観ているよう・・・思わず「僕も大学院に通い出したから、その気持ちわかるわ~」と話しかけてしまいます。(笑)


ガイダンスでは「コミュニケーションの大切さ」を伝える他、大学4年間の有効な使い方の提案をしました。


イチロー選手やカズ選手を例に上げて、「積み上げることの大切さ」をお伝えしました。そして「ぜひ自分が希望する職種の一流になって欲しい」とハッパをかけました。



大学院で教わることも楽しいですが、やっぱり大学で教えることも楽しいです。そして受講感想は僕の栄養剤になります。



夕方からは「アナウンス講座」。


いつも京都で受講している主婦と局アナ志望の女子大生が大阪まで受講に来てくれました。



当講座でルーチンワークとなっている「Good&New」。



主婦さんが「子育て」をテーマに見事な内容を披露してくれました!参加5人の中でダントツの構成力でした。



一方の女子大生、「Good」の内容を発表するはずなのに「Goodな雰囲気」が伝わってこない・・・。


指摘すると「自分の中ではGoodではありませんでした」という返答。



彼女は大学でチアリーダーをしています。ところが、大学野球も「応援自粛」で、ポンポンなどを使ったチアリーディングができない状態。


そこに「普段、練習していることが披露できないモヤモヤ」があったようです。



僕は問いかけました。「ポンポンを使うこと、ダンスをすることだけが、チアリーダーとしての応援ですか?」



「決められたルール・規制の中で最大限のことをする」


これがプロとして、やるべきことです。プロとしてやる、となったら状況や環境は関係なし、です。与えられた状況・環境でベストパフォーマンスをやるだけです。



もし、ポンポン・ダンスができないなら、その以外の方法で「できることを一生懸命やること」が大切、プロを目指すなら、その考えを理解して欲しいと伝えました。


もちろん、彼女は納得してくれました。応援することで「勇気づけたい」「励ましたい」という気持ちは、踊らなくても伝わるはずですから・・・。



カズは42歳でJリーガーを続けています。もちろん、出番は減っています。


出番が減っているから、練習を減らしたり、気持ちを抜いたり、不満を感じていたら、あのチャリティーマッチでの「感動ゴール」はあったでしょうか?



プロであり続けるなら、プロになりたいなら、与えられた状況・環境を受け入れて全力を尽くすことが大切だと思います。



不平・不満のエネルギーを、できることへのエネルギーに振り替えていきたいですね!





以上、スポーツアナウンサー寺西裕一でした。