「話す前の重圧」 | 現役スポーツアナウンサーから学ぶ、スポーツ実況に特化したアナウンス講座! 

現役スポーツアナウンサーから学ぶ、スポーツ実況に特化したアナウンス講座! 

野球・サッカーの実況歴は各1000試合以上、競馬実況数は15000レースを超えています。数多くのシビアな現場を経験してきた現役アナが「喋るスキル」を通して、貴方の才能をアッという間にパワーアップします!

 月曜日はキネシオロジストの玉来なおこさんと コラボワークショップでした。


声とココロと身体の関係を、発声やキネシオロジーの筋反射・ブレインジムのエクササイズを使って調整します。



「話す」という動作は、身体のあらゆる部分を使うので、脳が反応する範囲も広範囲に渡ります。


一説には、ある特定の部位が言語を司ると言われていますが、肺や横隔膜・声帯・喉・口・舌・歯など多くの箇所を使うので、やはり範囲が広いと言わざるを得ません。


そして個人個人で使い方や比重も様々です。したがって調整の仕方も様々です。



ある参加者は「発表の順番が回ってきて、次が自分!と思うとお腹のあたりが緊張してくる」と言いました。


その他にも、肩に張りがあったり、太ももの付け根に緊張感が出たり・・・。


また、どの回路がオフになるのか、も筋反射テストで探しました。


多くは「話す直前」にオフになるようです。そして筋反射でオフ回線を探し、適切なエクササイズを身体に聞き、それを実行します。


すると見事にオフがオンになるのです。身体の反応は正直です。



ではオフになる原因は何か?その多くはココロです。


喋る前に過度の緊張をする人がいますが、その人の自己メッセージは「どうしよう・・・上手く話せるかな・・・うぁ、心臓バクバクしてきた・・・汗出てきた・・・あれ、何喋ろう思てたっけ」などなど。


緊張が緊張を誘い、雪だるま式に増えていきます。



例えば僕も緊張はします。初めてのチャリティーマッチ 、今年初のボクシング中継。土曜日、日曜日と緊張の連続です。


でも、緊張によってパフォーマンスが落ちることはありません。なぜなら緊張することが「僕にとっての日常」だからです。


「いつもと違う!」と脳が身体に注意を促すホルモンを分泌します。それによって、いろんな身体反応が出ます。


その時に「うぁ、バクバクしてきた、どうしょう!」と思うか、「はいはい、いつものバクバクがきましたね、いらっしゃい」と冷静に受け止めるか。


受け取り方次第で、その次の動作は大きく変わるのです。


なので「緊張状態」と仲良くするか、しないか、それだけでパーフォーマンスへの影響はかなり変わります。


そして、バクバクを収めるエクササイズを準備運動として加えておけば、いっそう効果的です。



自分の身体状態との付き合い方を知っておけば、無駄なエネルギーを使う必要もないわけです。



発声練習にも取り組んでもらいましたが、繰り返す間にドンドン参加者の表情が明るくなるのがわかりました。


「こんなに口を意識して話をしたことがなかったので楽しかった」というフィードバックもいただきました。



あっという間の3時間でした。


今回はチャリティーなので、僕もなおさんも参加費を払うことにしました。人脈の広いなおさんに、しかるべきルートから義援金を送ってもらうようお願いしました。


次回は、5月に開催する予定です。 なおさんの記事はこちらです




以上、スポーツアナウンサー寺西裕一でした。