秋の気配。金木犀の香り。
「金木犀を食べたの?」
「金木犀も食べたの。だから、歯の痛みにはキス。」
山田詠美さんの作品で「放課後の音符(キーノート)」の中に出てくる恋人達の会話を思い出します。
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「金木犀の匂いがする。甘くて歯が痛くなりそう。」
「秋には恋に落ちないって決めていたけれど
「秋には恋に落ちないって決めていたけれど
もう先に歯が痛い。」
「金木犀を食べたの?」
「金木犀も食べたの。だから、歯の痛みにはキス。」
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此の作品を読んだ時は未だ高校生だった私。
物語に出てくる恋人達は男子高校生とボーイッシュなのに赤い口紅を纏うショートカットの女性。
この会話がよく理解できなかったけど、何だか素敵だなと思ったことを鮮烈に覚えています。
私は金木犀を食べたのかな。