ふと、思い出した話があります。

こういう季節だから思い出したのか、

精神状態が思い出させたのかはわかりませんが、

きっと小学校の頃だったと思います。

先生が話してくれた話…

小学生に話す内容なので、童話なんですかね…

その話をネットで探してみたのですが、

見当たらず…

もしかしたら以前に書いたことがあるかもしれませんが、

それもまた覚えておらず…


話の内容もうろ覚えなのですけど…

好きな話なのでみなさんにお伝えしたくなって…


※画像はお借りしました。


昔、フランスの青年が、

一人の女性に恋しました。

その女性は特別美人というわけではないのですが、

その女性の笑顔がとても素敵で、

その笑顔に青年は恋に落ちてしまいました。

その笑顔を見たくて、

女性にいつも会いに行き、彼女を無事、恋人にする事ができました。

彼女と過ごす毎日はとても楽しく、

彼女の笑顔を見る事ができるだけで、

とても幸せになれました。


しかし、そんな幸せな日々は長くは続きませんでした。

彼女は不治の病に侵され、ある日から、

寝たきりになり、言葉も交わすこともできず、

表情も表現できなくなってしまいました。

彼女から笑顔が消えてしまったのです。

青年は彼女の笑顔をもう一度見たくて、楽しい話をしたり、おもしろおかしい話をするのですが、

彼女に伝わっているのかすらわかりません。

そして、彼女の笑顔を見るために、青年は考えました。


派手な服を着てみよう。

鼻を赤く塗ってみよう。

目を十文字にしてみよう。

口を大きく描いてみよう。

顔を白く塗ってみよう。


彼女のいる病院に毎日通いながら、

そうやっておどけて見せるのですが、

彼女は病気なので笑えません。

それでも、青年は毎日毎日、

彼女のところに通います。

そして、彼女は…亡くなってしまいました。

笑顔を見せることなく…


それでも、青年は天国に行ってしまった彼女を笑わせようと、

顔を白塗りにし、鼻を赤くし、

目を十文字に描いて、

口を大きく描いて、

派手な衣装を着て、

天国の彼女に見えるようにおどけて踊っています。

彼女が笑顔になるように。


その青年の名はピエール。

のちにピエロと呼ばれるようになります。

ピエロの頬には涙が描かれます。

おどけて見せるのピエロの心には深い悲しみがありますから…



そんな話だったと思います。

何せ小学校時代の記憶なので、

間違ってたり、適当な脚色があるかもしれません。

だけど、先生の話したこの童話…小学生の私はとても感銘を受けたように記憶しています。

あらすじくらいしか記憶に残ってないのですけど、

そんな話をふと思い出して、

記憶を起こしてみました。

素敵な話じゃないですか?

先生がどこから仕入れて話してくれたのか、

実話なのか、全くわかりませんが、

約50年後にも、こうやってその話をここで書き起こしてる…

なんだかおもしろいですね。

きっと、私は死ぬまでこの話を忘れないと思います。大好きなお話ですから。