HSPという言葉があることを知ったのは、つい数か月前。

 

インターネット上でたまたま目にして、その言葉を知りました。

 

※この記事は、”投資”の話は、ほんの少ししか出てきませんので、ご了承下さい。

 

 

HSPとは、

 

HSP = Highly Sensitive Person(ハイリー・センシティブ・パーソン) = とっても繊細な人

 

の意味です。

 

心の病気や問題ではなく、単純に生まれつきの気質、ですね。

 

この考え方を提唱した、アーロン博士によると、5人に1人=人口の約20%の人が、HSPと言われています。

 

感受性が強い(強すぎる)人、と、表現されることもあります。

 

 

 

 

私はこのHSPのことを、

 

性格の左利き 照れ

 

と呼んでます。

 

 

HSPであることは、良くも悪くもなく、たまたま生まれつき、そうだった、というだけ。

 

ただ、左利きの人が、右利き用に作られた世界では生きづらいのと同じように、HSPの人も、HSPではない人用に作られた世界では生きづらい、という事なのかな、と。

 

 

私が思うに、日本は”性格右利き”社会。

 

子供だったら、皆と同じく、明るく元気く外で遊ぶ、社交的な子供が”いい子”とされる社会。

 

社会人だったら、コミュニケーション能力の高さが昇進には欠かせない要素であるし、大勢の人とワイワイしながら、時には夜の飲み会があったり。

いちいち細かいことは気にしない性格(例えば、周りの人が怒鳴られてたとしても気にすることなく?)、でないと、サラリーマンとしてやっていくのはちょっと厳しいのかなぁとおも思いますし。

 

 

 

そんな私も、HSP。

 

インターネットで、HSPの存在を知った時、ようやく、自分の長年の悩みの謎が解けたような気がしました。

 

これまで、新幹線等に乗るときは、隣の人が食べたり飲んだりする”恐れ”があるので、そのニオいと咀嚼音の対策として、マスクとイヤホンが手放せなかったり。

 

人の言葉で、すぐに傷ついてしまったり、というのも、HSPだからこそだったんだな、というのは、ようやく理解することが出来るようになりました。


 

 

 

でも、

 

「自分がHSPだということは理解できたけど、じゃあ実際にどうやったら、”性格右利きの社会”で、生き易くなるんだろう?」

 

という答えが、なかなか見つけられないままでいたんです。

 

 

 

昨年立ち上げた合同会社も軌道にのせたいし、サラリーマン生活もあるし、趣味も充実させたい。何より周りの人と気軽に楽しく過ごせるようになりたい。

 

そんな私は、

 

すぐに人の言葉で傷ついてしまうこの状態を、なんとかしなくちゃ!

 

と思い立ちました。

 

 

 

私の場合、困った時は本を読む!ということで、この本を手に取りました。

 

 

「気がつきすぎて疲れる」が驚くほどなくなる

「繊細さん」の本

武田友紀

 

 

 

 

この本を読んでの感想、

 

とてもよかった!

 

です。

 

HSPの気質そのものには、色々あるので、全く自分にはあてはまらないなー、という話も中には出てくるのですが、とにかくこの本は私にとって、とても素晴らしい本でした。

 

 

特に、私が印象に残ったところを、いくつかご紹介します。

 

著者の武田さんは、HSPの人のことを、「繊細さん」と呼んでいますので、ここでも、「繊細さん」という表現をお借りしたいと思います。

 

 

まずはじめに。

 

繊細さんは、音やニオいなどの物理的な事から、怒っている人、悲しいニュース等々、様々なことに敏感に反応するので、心が疲れてしまう、ということがありますよね。

 

著者の武田さんによると、

 

・ HSPの人は、「気づいたことに半自動的に対応し、振り回されている。」

 

・ この自動応答を切ることが必要

 

・ 「自分はこうしたい」という自分の本音に耳を澄ませる必要がある。

 

とのこと。

 

この本を通して、この基本原則の大切さが、書かれています。

 

 

 

 

そして、本の中で、私がなるほどー、と感心したのはこちら。

 

人間関係の基本構造とは、「表に出している自分」に合う人が集まってくる、というシンプルな事実です。つまり、「本当の自分」を抑えて殻をかぶっていると、その「殻」に合う人が集まってきてしまうのです。

 

これ、ものすごーーく、納得しました。

 

 

 

私はもう、いつの頃からかわからないほど、繊細さんではない、”性格右利き”の人にあこがれ、ていたんですね、無意識に。

 

そのため、”性格左利き”を周りに隠し、何重にも殻をかぶって、かぶってかぶりまくって、本当の自分の性格が何だかわからないくらいの状態で、生きてきました。

 

そんな殻をかぶりまくった状態で、学校を選び、職を選び、仕事をし、友人を選び、という社会生活を送ってきているので、私の周りには、そんな”性格右利き”の人が多くいる状態なんですね、きっと。

 

なので、”性格右利き”の方に囲まれた状態の私は、より、生きずらい状態になっていたと言えるかもしれません。

 

 

 

著者の武田さんによると、

これまで強く自分を押さえ込み、相手を優先してきた人が自分の意見を言い始めると、「人間関係の入れ替わり」が起こります。

(中略)

本当はあなたに合わない人たちが去るのです。

(中略)

自分が感じていることを素直に顔に出し、やりたいことを大切にして過ごすうちに、必ず、「素のあなたが好き」「あなたって素敵ね」という人たちと新しく出会います。

 

そして、皆が去っていくわけでなく、友人や家族、これまでの人間関係の中でも「そんなふうに思ってたんだ。どうしたいか言ってくれて嬉しい」と、あたなの気持ちや意思を尊重する人、あなたを大切にしてくれる人が残ります。

ですって 照れ

 

勇気が湧いてくるなー。

 

本当の自分を出す、というのは、こわいですけどね。今までずっと隠してきたので。

 

今まで結婚できなかったのも、これが原因だったのかもしれませんあせる

 

 

 

もう一つ。本を読んでびっくりしたことがあります。

 

「キライ」は大切なセンサー。人を嫌えるようになろう。

 

自分の中でキライを禁じていると、「嫌ってはいけない」を通り越して「相手を好きにならなければいけない」になってしまい、無意識のうちに自分から合わない相手に近づいてしまうことがあります。

(中略)

苦手だと気づかれまいとして、かえって歓迎ムードを出しているケースがあります。

(中略)

あたたかい人間関係を作るには、苦手な相手をきちっと嫌って遠ざけることが必要です。

 

 

これ、まさに私が陥っていたケース!

 

人のことって、キライになっても良かったんですか?びっくり

 

知らなかった。

これはまさに目からうろこの大発見!

 

 

 

 

”キライな人は、自分の投影でもあるから、その人を好きになることで、自分も好きになれる”

 

私が読んできた自己啓発本には、そう書いてありましたけど?

 

 

私、それを真に受け、完全にそう思っていた(思い込もうとしていた)ので、

 

キライな人を克服してこそ、自己成長があるんだ!

 

と思って、がんばってキライな人に近づいたりしてたんですが。

 

そのせいで、キライな人をかえって歓迎ムードで呼び寄せ、自分の心が摩耗していたとは!!

 

 

 

「キライ」は生きていく上での大切なセンサー。この人は、自分に不利益をもたらす気がする。嫌な予感がする。ということでもあるのです。

 

ということです。

 

これからは安心して、”キライ”を認めて、その人からはそっと離れる、という人生を歩んでいきたいと思います 照れ

 

 

 

 

ここでふと思ったのが、投資のことです。

 

繊細さんは、「キライ」、や、「なんかおかしい」という微妙な変化に、いち早く気が付くことが出来る、という特徴を持っています。

 

これって株式投資にとても大事なセンスなんじゃないかと?

 

繊細さんは、株式投資に向いてるんじゃないかと?

 

 

 

私も、ある会社のことを調べたり、株主総会に出てその場の雰囲気を感じたりする中で、

 

「何かおかしい。何かヤダな」

 

と、感じることがあるんですね。

 

これは、繊細さんならではの、せっかくのセンスだと思うんです。その心の声を無視せずに、大事にしたいと思います。

 

 

 

 

本の中では、他にも沢山、繊細さんが生きていく上でのヒントが書いてあるのですが、最後にもう一つ、ご紹介したいと思います。

今回、私が本を読んで、一番感動した内容です。

 

カウンセリングをしていると「どこにも居場所がない。寂しくてたまらない」という方に出会います。

(中略)

同じ感覚を持つ人が少ない分、どうしても、相手に深く理解された経験が少ない傾向にあります。

(中略)

自分の居場所は、まず、自分の中に作ることが必要なのです。

何か大変なことがあったら、「こんな自分ではだめだ」と責めるのではなく、「つらいなぁ。よくがんばってきたな」と自分を慰め、いたわる。

自分の中に、自分の居場所をつくること。自分の味方でいる事。

それが、人とあたたかくかかわるために一番必要なことなのです。

 

この、武田さんの素敵な文章に、心が抱きしめられたような気持ちになりました。

 

涙が出てしまいました。

 

今まで生きてきて、自分に必要な言葉は、これだったんだと思います。

 

 

 

10代の頃から、家族の中にいても、学校でも職場でも、ずっと居心地の悪さを感じていて、「どこにも居場所がない」、と感じてきました。

 

このせいで、かぶっていた殻が更に何重にも増えて、すっかり本当の自分ではない自分を演じて、これまで社会生活を送ってきました。

 

 

 

普段は楽しくみんなと過ごしていても、何故だか、「居場所がない、」と感じてしまっていたのは、

 

深く理解された、と感じていなかったから、

 

ということだったんですね。

 

 

これからは、本当の自分の心の声に耳を澄ませ、そしてそれを隠さず自然に外に出せる人になりたいな、と思ってます。

 

40代でこんな青臭いことをいうのは恥ずかしい?

 

しょうがないんです。今、気が付いたんだから。

 

 

 

これまで、私は、どちらかというと、親や先生の言うなりではなく、自分自身で選んだ好きな道を歩んできた方だ、と思ってきました。でも、もしかすると違うのかもしれません。

 

周りの人に認めて欲しい、すごいと思って欲しい、驚いて欲しい、単純にほめて欲しい、そんな深層心理が働いて、”自分”の心の声による選択ではなく、”周り”の人にどう思われるか、ということで、選択してきたのかもしれません。

 

これを、ずっと、自分のやりたいことを選択してきた、と勘違いしていたのかも。。

 

今まで、殻をかぶりすぎているせいで、本当の自分の心の声なのか、周りにどうみられたいかということへの反射なのか、自分でもわかりづらくなってます。。

 

少しずつ殻をやぶって、がんじがらめになっている自分の心の声を、ちゃんと聴いていかなくちゃいけませんね。

 

 

 

最後におまけ。

 

著者の武田さんによると、繊細さんは、外からの刺激に敏感に反応するわけですが、それは、ネガティブな意味だけではなく、”良い”ことにも同じように敏感に反応しているそうです。

 

かわいい花が咲いたとか、気持ちよい風が吹いた等々、ですね!

 

確かにそう言われてみれば、”空気が冬のピリッとした空気に変わって、気持ちいいな~”、と、感じることもありますね。

 

心が疲れていると、”良い”ことの反応が出来なくなってしまうそうなので、世の中の繊細さん、性格左利きさん、リラックスして、沢山”良い”ことにも反応していきましょう音譜

 

 

 

著者の武田さん、素敵な本を届けて下さって、ありがとうございます!

 

この本は、繊細さん、性格左利きさんご本人にはもちろんおすすめしますが、その周りの方にも読んで頂きたい作品です。

 

 

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